社会問題 : 冤罪そして無念と悲しみ |
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この何ともいえない苦しみ、悲しみ、無念さ。決して忘れてはいけない。
ニュースで松本サリン事件の第一通報者の河野義行さん奥様・澄子さんが5日に長野県松本市内の病院で亡くなったということを知った。60歳だった。サリン中毒による低酸素脳症が原因の呼吸不全だという。あの実に忌わしい松本サリン事件から14年になるのを前に本当に心が本当に痛い。
以前、テレビで河野さんと散歩するお元気そうな澄子さんの姿をみたことがある。平成6年6月のことだ。自宅で、オウム真理教が散布した有機リン系の毒ガスのサリンを吸って意識不明の重体となった澄子さん。
覚えているだろうか?オウムという集団が明るみに出る前、善良な市民である河野さん自身にあの黒い疑いがかかったことを。あの辛い闘いの日々を・・・・。
しかし河野さんは『命あるかぎり 松本サリン事件を超えて』(出版:第三文明社)の本文で「私は、麻原被告も、オウム真理教の実行犯の人たちも、恨んでいない。恨むなどという無駄なエネルギーをつかって、限りある自分の人生を無意味にしたくないのである」と語る。その言葉こそ、命が削られるほど、エネルギーがなくなるほどの辛い時間を過ごされた重みを感じるのだ。
河野澄子さん どうぞ安らかに・・・・こころからご冥福を祈ります。
◆東京の「新文芸坐」という映画館で8月9日から『映画を通して社会を見る』というテーマで映画が上映される。このサリン事件を取り上げた『日本の黒い夏 冤罪』が8月13日(水)に上映される予定だ。丁度、お盆休みで帰省ラッシュの時期だと思うが時間のある方は是非見てほしい作品だ。
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