スポーツ : 北京でひとつの区切り |
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レスリング界の最強姉妹が引退を表明。テレビで「マットで練習する姿を想像できない・・・・」という言葉を聞き、ど素人の私など多分、想像を遥かにこえる厳しい日々を送ってきたのだと思う・・・・・。
レスリング女子63キロ級で、伊調馨が決勝でロシアのカルタショワを下して2連覇を達成。48キロ級で姉の千春も銀メダルを獲得したが、"姉妹で金メダルを!"を誓い合って乗り込んだ北京だったからこそ妹は姉の決勝で負けて、それまでの夢が散った。「自分が金を取っても意味がない」と眠れず、食事ものどを通らない。そんな時に姉は妹に「2人の4年の道のりは金以上の価値がある」と言う。そして「金メダルをとれ」と励ましたそうだ。
しかし姉の引退表明の後、妹もまた進む道を決めていた。「1人で戦っても意味がない」と。たとえ姉が反対しても説得はされないと心に決めて、姉妹は北京でひとつの区切りをつけたのだ。
姉の伊調千春さんが試合に負けた時に、ある人が「伊調!何てことだ!」と言ったあとに罵声にも似た言葉を吐いた。応援して、興奮していたからなのかもしれない。私はその言葉を思い出して、アスリートたちが、国民の大きな期待を全身で受け止め、今回の北京の"一瞬の勝負"にかけるまでの努力、忍耐、強靭な精神力で闘ってきた事に少しでも想像力があるのなら・・・・・と思った。例えば報道番組でさえ「金だ」「銀だ」とメダルを安直な物言いでいうけれど、20代という若さで引退するほどに心も体も想像を絶するほどの日々を闘ってきたのだから。少し、休息を。そして、またマットで練習したいと心から思える日が来るといいと思った。
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