ch07.味 : 鳥の丸揚げ |
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先般、仕事仲間と一緒に京成立石にある「鳥房」に行った。以前より、そこの鳥の丸揚げの旨さについて聞いていた。人気の店なので全国からもお客さんが来るという。いつも長蛇の列だということだ。
しかし、ここは葛飾区。東京23区内というにの、最近は初めて降りる「駅」というのが多いこと多いこと!「立石」駅も初めてだ。自分は偏ったところしか歩いていないことが分る。
駅近くにはまるで映画のセットか?と思えるような路地裏のカフェー街がある。昼過ぎから賑わうもつ焼き屋の光景にしばし見蕩れる。まるで・・・昭和の映画のにおいがそこにある。袋小路でなく、狭い路地が左右にのびて、小料理屋などがのきを連ねている。その空間を歩くと、時が止まる・・・そんな街だ。
開店前からじ~っと「鳥房」前で待つ。そして開店と同時に店内へ。下町のチャキチャキの女将が「席はそこ!」とばかりに指を指す。小さな店内があっと言う間に満席となる。そして、名物の鳥の丸揚げを注文。その鳥の大きいことよ!香ばしい香りがたちこめる。
すぐに「そこに箸おいて!ぐっと上にひく!」と女将が鳥の解体方法を再び"指示"してくれる。「そうそう!ハイハイ!」と兎に角、威勢がよいのだ。
よく、接待などで、カニ料理にすると会話がなくなるからということを言われていたが、この「鳥房」の鳥の丸揚げも蟹同様、会話が全くなくなる。我々三人も黙々と鳥を食べる。三度揚げしているという鳥は、皮がカリッカリッと香ばしい。身はふっくらとして旨味がその柔らかさの中にギュッと凝縮している。三人はひたすら食べ続けている。ガブリガブリ・・・・あまりの豪快さに、ふと、私は、鳥小屋を襲った熊の気分になっていた。
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