昔、明治生まれの祖母が「あの時の事は忘れない。本当に怖かった」と話していたことがある。当時、文京区の音羽に住んでいた祖母は、竹林に逃げ込んだという。竹にしがみつくだけだったという。その恐怖の時間が少しでも早く過ぎ去るのを必死で待っていたのだと思う。


  10万人を超す死者・行方不明者を出した関東大震災。この直後の様子を当時、東京市が募集したという被災者の記した作文や絵画など4000点余りが東京都慰霊堂の倉庫に収められ。なんと80年も手付かずの状態であったそうだ。そして、東京都と神奈川大学は、震災の被害を知る貴重な資料のデータベース化として本格的に調査に乗り出すことになった。資料の中には、作文や絵画のほか、写真や焼け残った家財道具などもあり実に貴重なものだ。

  天災は人の力でたたかうことも出来ないものだ。しかし、当時の人々の「思い」を十二分にくみとり、我々の生活の貴重な軌跡として大切に保存してほしい。

東京都慰霊堂

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このブログ記事について

このページは、ichikoが2010年6月17日 06:05に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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