ch05.エンタテイメント : この人でなければという「女優」たち |
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「 第34回モントリオール世界映画祭」で、李相日監督の映画「悪人」でヒロインを演じた女優・深津絵里さんが最優秀女優賞を受賞した。この映画祭で、日本人女優の受1983年の「天城越え」の田中裕子さん以来27年ぶりのこと。本当に拍手気拍手である。田中裕子さん、深津絵里さんともども本当に「この人でなければ!」という演技をされる女優さん方だ。単に「私ってかわいいでしょ」「綺麗でしょ」ではない女優さんたちだ。
先般、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程)』などの問題作を発表し続ける若松孝二監督が、戦争の愚かさと悲しみを描いた「キャタピラー」を観たが、四肢を失い、顔は焼けただれた姿となって戦場から戻る夫・久蔵を看病するシゲ子役を演じた寺島しのぶさんの演技には声も出ぬほどだった。第60回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞したという輝かしい実績もあるが、もうこの女優でなければ出来ない。他の女優さんでこのシゲ子の役はあるのかしらん?と甚だ勝手な妄想をしたが、やはり寺島しのぶさん以外には考えられなかった。軍神の妻として自らを奮い立たせて変わり果てた久蔵に尽くしていくものの、次第に変貌していくあの姿は・・・・ただただ凄い迫力そのものだ。「この人でなければ」と思えるのが多分、女優力というものなのだろうなあ。
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