ch04.カルチャー : 糸そして布へ

P9140018.JPGかいこ.JPG先般、川上泉さんの「DIY工房IZUMI」をお訪ねした。中学校の教師を退職後にこの工房を作った・・・ということであはあったが、教員時代から趣味で愉しんでいたという。最初に手がけたのが機織りき。その作品を拝見。作品というより、生活に密着した道具である。生活という息吹を感じながら、布というものが縦と横との糸で出来上がっていくこと、そんな基本的なことをふと忘れている自分に気がついた。例えば15センチ幅の布を作るとしてもそれはそれは貴重な時間の連続である。

川上泉さんの「DIY工房IZUMI」


  毎週、着なくなった洋服などを「古布」として出す日がある。一年も着なければ、それは本当に着ない服なのかも知れない。思えばそんな事に鈍感になって、布をどんどん捨てている。そしてリーズナブルだといっては気軽な服を次から次へと買って、そして捨てる現代の生活。全く!鈍感になっているということだ。


  一週間ほど前に、区民ひろばの取材で蚕を見た。思わず「おかいこさまですね!」と言ってしまった。ボランティアで子ども達に虫などの生態を教えているカエルーランドのはまのかずおさんがお訪ねした時に「50日の命なんですよ~」とぽろりと言った。暫く蚕の様子を見ていた。もくもくと桑の葉を食べて成長する蚕。そして繭玉になる。生糸をとり、そしてそれは高価な絹となる。もくもくとただ桑の葉を食べ続ける蚕。その食べるカシャカシャという小さな音が聞こえる。「DIY工房IZUMI」の川上さんのプログを拝見したところ絹糸をとる体験についても触れていた。それを読んでなんかとても嬉しくなった。「蚕が次々と繭になっていますよ」と、はまのかずおさんから連絡がきた。いよいよか・・・そんな気持ちになった。

写真はもくもくと桑の葉を食べる蚕。そして愛らしい繭玉

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このブログ記事について

このページは、ichikoが2010年9月18日 18:30に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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