ch04.カルチャー : 「十二月」 |
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友人の劇団民芸の女優の有安多佳子から誘われて劇団民藝公演『十二月 下宿屋 四丁目ハウス』(作 小山祐士 演出 高橋清祐)を三越劇場へ観にいく。舞台は大恐慌のさなか昭和の初頭である。出演の奈良岡朋子、樫山文枝、日色ともゑなど豪華な女優陣。創立60周年を締めくくるに相応しく、また奈良岡さんはこれが劇団公演出演100本目という記念すべき舞台である。
大きな会社の要職を辞して学生相手に本郷で下宿屋を始めた夫婦。エリート官僚の弟が財閥令嬢との結婚の為に兄夫婦にその下宿屋の廃業を迫る。下宿屋で繰り広げられる数々の思い・・・そして仄かな男女の想い。
丁度、季節も12月である今と重ねて舞台を観ていると喜びも悲しみも恋模様もいつの世の変わらぬものだと思われた。しかし、時代はファシズムの中にあり、どうにもならない理不尽さ。劇場を出ると、改めて日本語の美しさに感動した。本当に美しい日本語は日本の文化そのものである。
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