ch07.味 : 足か尻尾か |
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「えっ!信じられない」「やだぁ・・・」と、まあ一部の人にはよく言われることがある。最後の晩餐ではないが、想像するにやはり「泡盛」かな?と思う。それも43度くらいの古酒に限るが。・・・となるとつまみは豚足がいい。沖縄料理屋では「アシテビチ」というがこれと古酒さえあればと思う。別段、自分は沖縄生まれでもないし、沖縄が好きでたまらないというわけでもないが、兎に角旨いものは旨いと思う。
パリの市場(レ・アール)に近いところに豚足が食べられる「ピエ・ド・コション」という簡易な食堂があるらしいが。訳せば「豚の足」か。ここでは豚足に葡萄酒一杯とでもいくのだろうなぁ?
さて、戦後すぐの1948年(昭和23年)に池袋に開店した沖縄料理店「おもろ」という店は何故か、開店当時から現在まで、多くの文化人・著名人がこの店の常連に名を連ねるという。詩人の山之口漠は入り浸っていた(失礼!)というし、金子光春、佐藤春夫、丸山薫、水上勉、檀一雄、五味康祐、火野葦平・・・そうそうたるお顔ぶれである。都内における沖縄料理店の草分け的存在だという。今もなお、そのおもかげを残している店というのも凄いことではないかと思う。
メニューだが、ゴーヤチャンプルー、ミミガー、沖縄そばとよくきくものの他に他店ではないという、一品。豚の尻尾を沖縄の焼酎・泡盛と黒砂糖で煮込んだ「おもろ煮」というものは想像できないほどの旨さに違いない!足そして・・・今度は尻尾か。
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