ch04.カルチャー : 俳句 |
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あの日。 雨が激しく降りしきる中を取材した日。
傘など役に立たぬほど強い雨が降っていた。
雨に濡れながら心の中で何かが弾けた一瞬だった。
芭蕉と曾良が杉風の別荘・採茶庵から、別れを惜しむ門人とともに隅田川を船で千住へと向かい千住大橋の北詰にある千住の船着き場から芭蕉は千住に上がる。千住大橋から日光街道を芭蕉は曾良とともにみちのくへと歩みだす。上野や谷中など江戸名所の桜を再び見ることはいつになるのだろう?いや・・・芭蕉の生きた時代の旅立ちは「みなさん、お元気で、さようなら」と、死をも覚悟した旅であったのだろうと思った。その地で奥の細道矢立初の碑をつくづく見つめた。その時、仕事を忘れ、自分も何かこれまで何気なく過ぎてきた時間を見つめなおしていた。
考えてみれば俳句に触れたのは中学生の時か。再び、俳句を習い始めている。中学生からの時間の経過を考えたら、もう気も遠くなる。だから全くの初心者ということでスタートだ。
これまで、数字やらデータをもとにと記事などを書いてきた自分にとっては全くの未知数である。長年の「癖」のようなものをおいてということでないと前には進まない。いわば...左脳と右脳か?という感じである。君島芝田先生のコツコツとした指導のもと、忘れ去っていたものの見方に気付く。
そんな折に「羅や人悲します恋をして」・・・鈴木真砂女さんの作品を見つけてしまった。羅(うすもの)は夏の季語である。みちならぬ恋。その一途さゆえの悲しさと儚さか。
ああ、蒸し暑さの中に何とも艶っぽい時間が過ぎた。
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