ichiko : いい関係?


   電車に乗っていると、あれこれと雑誌の中吊り広告を見て悩む。買うべきか、買わざるべきか?と。3月4日付増大号の「週間朝日」。定年後の不安 520人調査 夫婦再生への高い「壁」 50代妻の本音 夫のここがイラつく。。。。。。。ホームにおりた時、キオスクへ走った。買ってしまった。私のウイークポイント。この520人調査というこのフレーズに弱いのだ。どうも、いつもこれで失敗している。案の定、内容は陳腐、失敗だった。
  何年か前に、サラリーマン川柳で最優勝?か優勝した作品に、「プロポーズ、あの日に戻って断りたい」というのがあった。暫くして、綾小路キミマロさんが、パクって問題になった作品だと思うが。
  当時、その作品を「いいだろっ!」と私に言いながら男たちは居酒屋で笑い、酒を飲み交わしていた。一瞬ではあったが、「ぷっ」と私も笑った。平和だ、安全だ、この作品を応募した夫婦はと思ったからだ。こうして、「いいだろっ?」と聞く男たちも、まだまだ平和で安全な夫婦関係なのだ。本当に危ない夫婦関係とは、当人同士が気づかぬほど、実に静かに別離が進行しているものなのだ。
  試しに、何人かの理想?で真面目な家庭生活をしている女性達にこの川柳をの話をしてみたが、男たちとは全く違う反応をした。「何?これ」。その後、憮然としたり甲高く笑ったりした。居酒屋で笑い転げた男たちと同じ反応だったのは、結婚、離婚、ひとりものなど関係なく所謂「さばけた」女たちだった。これも不思議な反応だった。 
  夫婦なんて、男も女もどっちもどっちなのだ。カルチャー教室に行く妻に対して「俺の夕飯は?」と心配する夫。いいじゃないか。もっと優しくしてあげよう。そう、あなたたちが、息子に対して行ってきたくらいに過剰にね。。。。息子に対しては冷蔵庫開ければいつもなんでもかんでもそろえていただろうに?男たちはそれなりに派閥、学閥、理不尽な上下関係、数えたらきりがないほど、忸怩たる思いで社会生活をしてきたのだから、定年後はもっと優しくしてあげよう。子育て、教育、全部やってきた?いいじゃないか。妻、母親としてをまかされてきたのだから。人生の大半を働いて生きてきた定年後の夫が、トイレを汚す、シーツをきちんと折りたたまない?なんてことにいちいち目くじらたてないで欲しいものだ。
   夫婦は親より長く一緒に生活していく。しかし金婚式(50年!)を迎える夫婦はなかなかいないものだ。夫婦関係(男女関係も含めて)長いようで実に短い。だからこそ、これまでに私が何組も見てしまった、また、現在も見ている本当に寒気がするほど、静かに「別離」が進行している夫婦だけは避けたい。

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このブログ記事について

このページは、ichikoが2005年2月27日 10:00に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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