ichiko : 他人事でない事を肝に銘じ |
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またも、考えさせられる問題が起こってしまった。暗澹たる気持ちになる。
東京、神奈川、千葉のマンションなどの構造計算書偽造問題だ。偽造を認めた千葉県市川市の姉歯(あねは)建築設計事務所・姉歯秀次一級建築士が、建設コストを抑える「経済設計」のできる建築士として、首都圏の建設業界で知られる存在だったということである。
彼の開き直り?とも思える記者への説明をテレビで見た。悪びれる素振りも微塵にも見せず。「仕事をこなすことで頭がいっぱいになり、やってしまった」とその理由を語っている。
数年前に都内のマンション業者から受注した物件の構造計算をする上で、コンピュータソフトへの入力数値を改竄して、鉄筋の本数を抑えるなど建設コストを圧縮した。その結果、このマンション業者から次の受注を得ることに。つまり、これに味をしめる格好で、ほかの業者の受注に対しても、計算書の偽造を繰り返し、繰り返し・・・・・「こりゃいける・・・」とゴクンと味をしめたその時から彼の頭の中には、本来、最優先されるべき人の命より、目先の仕事、つまり「金」のことでいっぱいになってしまったわけなのだ。人としての倫理観を失い、金に溺れた。改竄した数値が、数多ある人々の生活を脅かすことを想像する思考能力も完全に失った。罪の意識があれば、発覚したその時に人間は狼狽する。あのふてぶてしさ、且つ、マンション業者の代表者さえ「日常の業務は遂行していた」とまたも開き直る。
常に「当たり前」のことが「当たり前」に出来る人間であれ。
いかなる人も、肝に銘じ。
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