ch12.その他 : さようなら チャパティ |
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二女が中学に入った時、同級生から一羽のウサギをもらってきた。掌に乗るほど小さくて、ふわふわしていた。小さなゲージを購入して室内で飼っていた。飼育本に、名前を呼ぶと分かるとか書いてあった。そこで名前をチャパティとつけた。長女と二女が二人でつけたちょっと変わった名前。
長女が高校生の時に、オーストラリアから高校生のエミリアが暫くホームステイをしていた。いつもホームパーティーで賑やかだった、あの日々は。チャパティは皆の人気者だった。掌にふわふわ。「私にも」「私にも」とみんなの掌に順々に乗せられて、友人たちの歓声の中にいたチャパテイ。
成長するとだいぶ大きくなった。ベランダをチャパティに開放した。ちょっと大きめの犬小屋を購入。大きくなったといってもまだ小さな体のチャパティには、広い空間だった。毎日元気良く走り回っていた。空でカラスがカアカアと鳴くと、それこそ脱兎の如くに逃げ回り、小屋の奥でじっとしているのだった。
ウサギ年には、姉妹の年賀状にも登場していた。高校生だった長女は大学に進み、卒業。就職、結婚・・・独立して家を出た。中学生だった二女は今は大学4年。来春は社会人になる。随分と時間が経過した。
チャパティの飼育係りはいつの間にか娘たちから私へとなっていった。毎朝、決まってご飯を欲しがって、おなかが満足すると目を細めて、陽だまりでこくこくと眠る。ペパーミントを鉢で育てていた時、葉だけでなく根までもまるまる食べつくしてしまったチャパティ。この日のお腹いっぱいの顔で眠っていた。台風の時はじっと小屋の中で嵐が去るのを待っていた。雪の日は真っ白な雪の中を走り回っていた。真夏の暑い日は、小屋の裏にまわり日陰でじーっとしていた。少しハアハア言いながら。そして秋は気持ちがいい季節。そこには陽だまりでゆったりと寛いでいるチャパテイがいた・・・・・・そして、今日もまたいつものように。朝御飯をあげようとベランダにでた時、そこには小屋の前に横たわっているチャパテイの姿が・・・・・。
そうか・・・君が我が家にきてから約10年の月日が経ったのか・・・・。いろんなことがあったね。
子どもたちも大きくなったよ。沢山の思い出を有難う。そして、さようなら、チャパティ。
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