ch12.その他 : てきとうに力抜いてやればいい |
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荷物の話が続く。大きなバッグと重たい書類入れ、そして夜遅くにスーパーで買い物をした。買い物の荷物をひとつにまとめようとしたがどうしても二つになってしまう。自分の姿は、どうみても、“だるまやじろべえ”。地下鉄で帰れないこともない・・・・が、駅前でタクシーに乗る。両手に大荷物でガサガサと乗り込む。
「すっかり秋ですねえ」と運転手さん。
「ええ、いい季節ですね」と私。
「荷物、重そうですね?」
「やあ、参りました。地下鉄に乗ると、これじゃ周りに迷惑でしょうから・・・・」
「ハハハ」
この日、このタクシーの運転手さんはとても話がしたかったらしい。これから午前5時まで仕事が続くそうた。毎日毎日、結構きつて仕事は続く。「でも、気軽にやっているんですよ」という。一日の水揚げを聞いたところ、大体、6万くらいと言った。
「でもね、お客さん、月に70万~80万稼ぐ奴も結構いるんですよ」
「そりゃ、凄い!」
「働き方が、俺なんかとは違う。だけと、ここのところ、同僚がみんなバタバタ死んじゃってね・・・若いのに。みんな50代ですよ」
「勤務中にですか?」
「一人は仕事明けにバタッ。一人は仕事はじめの朝にクルマが出てこないって見に行ったらクルマの中で死んでいた。一人は、それこそ運転している途中でバタッですよ。だからね、わたしはてきとうに力ぬいてるんですよ、ハハハ」
家の近くになった。「その横断歩道越えたことろで結構ですよ」と言い、タクシーを降りる。「力抜いて、頑張ってくださいね」と言うと「やあ、有難うございます」と運転手さんは「ハハハ」とまた明るく笑った。
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