客観的に冷静に考えてみれば、別に何で?というほどのことだが、人間っていうのは当事者になってみた時に男も女も白熱した感情の動物になってしまうものだ。
  私の周囲でも所謂、「熟年離婚」が多発。既に離婚してしまった、またカウントダウンが始まった、また想定内であるなんていうのを含めたら、さてさて何件になるのだろうか?
  同居期間25年以上の熟年夫婦の離婚は、この10年で2倍以上に増えているとか。同居期間30年以上になると3倍近くになるなんてデータもあった。そのほとんどが妻からの申し立てによるものらしいのだが・・・。
  確かに、勃発は子どもたちがある程度成長してしまってからだ。この長寿社会で夫婦は驚くほど長い時間を過ごすことになる。子どもがいる場合、子育てに夢中(というか当たり前のことだけど)になっている時代は、妻は子どもに向き合っていればいい。この間の夫の行動に関して特に専業主婦ははっきり言って無関心というが気が付かないでいる。成長した後、夫婦でこんなに長く顔を突き合わせて生きていくノウハウを持ち合わせていない。いつもいつも、相手を気遣い、会話や趣味を共有したりしていればいいのだが、なかなか難しい。
  
  ある家庭。夫は「セブンイレブンのおでんが最高に美味しい!」というものの、妻側はある老舗からのお取り寄せのおでんでないと絶対にだめ、食べたくないという・・・・たかがおでん、されどおでん。冷え切った食卓は愛をも奪っていくものなのだろうか?そして生じた価値観のずれ。「もう、相手が信じられない」「いずれは別居したい」という状態だ。じっくり聞けば聞くほど、何についてもめているのか分からなくなり、いさかいの発端は、おでんたったよね?と、つい笑ってしまいそうになる自分を必死に抑える。
  そして、またある家庭では実は、妻側の親の財産が魅力で結婚したけれど、子どもが独立した後、驚くほど老けた女房の容姿と思いやりのなさに気が付いたと別居し始めた夫。この夫側の論理も身勝手極まりないのだが・・・・・
  その他、離縁希望の理由はいろいろ。限りない。しかし、所詮、他人の男と女が一緒に暮らし、そして時間が経つ。お互いに加齢していく。長く顔を突き合わせていれば「まさか・・・」がどこにでもあるというものだ。

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このページは、ichikoが2006年12月19日 08:10に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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