ch10.生活 : 時に必要な「棚卸し」


 
  今日は新入社員の初給料日だそうだ。その年ごとにいろいろ名づけられるが2007年の社会人は「デイトレーダー型」とか聞いた。まあ全てが目先の利益を追っているわけじゃないだろうが、就職して“3年”くらいがヤマだろう。初給料の平均が20数万とか、某IT企業は32万とか数字も聞いて、本当に驚いた。初月給で30数万ももらったら、「変」になるよ。そんな数字を小耳にはさんだら、きっと、今夜も新橋では親父さんたちが「やってられないよーっ」「俺なんか3割カットだよ!」「まだ、あんたはいいよ。俺んちなんか・・・」とボヤッキーの嵐ではないか?じっくりぼやきを聞いてみたい気もする。ぼやきの中にライブな社会が見えるからだ。

 
  今、中小企業の人材確保はかなり面白い。中途採用を結構占めていて、実力ある人材をいかに獲得できるかが重要な問題なのだ。大手企業にいるといつともなく「何か」を忘れていくものだ。背中にしょっているものが恰も自分の力のように思ってしまう・・・というか勘違いしていることに気付かない。それなりに実力があるこそ、入社もしているのだが、水は高いところから低いところへ流れる。つまり、人は安心を手に入れるとあまり努力をしたり研鑽したりしなくなって、日常に埋没してしまう。つまり、守られた檻の中というか手入れの行き届いた水槽の中の熱帯魚とでもいおうか。
  


  「今週末はある家庭のファイナンシャル相談なんですよ」とFPのОさんが言う。「まあ・・」と言葉を濁らせた。そこのご主人の所謂、転職癖。一度ついてしまった癖はなかなか抜けないもので・・・。履歴書はなかなかなもの。みな「もっと何かが」と思ってジャンプしていくのだが、満足には遠いのかも知れない。企業の大小というより、本当に自分が何が出来るのかを、時に「棚卸し」して整理して、考え直すことも必要だ。どんな環境にいても、一度「棚卸し」をしてみることで自分の再発見が出来る。真新しいスーツで、スケジュールノートと睨めっこしている新入社員、そして就活に頑張っている若い人のエネルギーがいい。


 

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このページは、ichikoが2007年4月25日 23:14に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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