ch07.味 : 一人の食卓 |
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大手町は「仕事」というシーンでは本当に慣れ親しんでいる土地だ。しかし、昼時は好きではない。特に地下街の飲食店に、どっとビルからはきだされた人々が慌しい感じで吸い込まれていく光景。時に自分も吸い込まれた時の慌しさ。こんな状態ははっきり嫌なのだ。
「昼食はサラリーマンの唯一の楽しみでも、大手町では料理よりも「地価」を食べているような気がしてならない」という文章の一節を読み、余りに高い大手町のランチに対し、全くその通り!だと思っている。その上、あの混雑ぶり。折角の楽しみのひとときさえ、ストレスになりそうである・・・・。
今朝、何を食べたか?昼に何を食べたか?・・・・・そして夕食には?と意外と意識せず、空腹が満たされると忘れていく。時間の波に乗っていくほどに忘却だ。しかし、今日のように、夕方近くに打ち合わせをしながらの昼食、また仲間との深夜近くにとった夕食となると、しっかりと食事の内容だけでなく、そのレストランの給仕の事も何もかもしっかりと記憶してしまう。日ごろ忘れてしまうカロリーさえ計算している。一人でいい加減にささっと済ませたなら、いつものように何を食べたか?など時間と共に、忘却~なのだろう。
昼のビジネス街は、一人でランチタイムを過ごしているサラリーマンやОLさんも多い。食べている以外は携帯メールを見ながら・・・・そん姿が多い。「この人々は家でも一人で食事をしているのだろうか?」なんて考えることもある。
そして夜も更けていくと、いろんな事を思う。夫婦別れして、一人になった友人の食卓。連れ合いをなくした友人の食卓。「最近、揚げ物なんてししたことがないの」「これといって食べたいものが見つからない」なんて言葉を聞くと、やはり一人の食事とは本当にさびしいものだと思う。多分、そんな食卓が年齢を問わずこれからは多くなっていくのだろう。
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