社会問題 : ああ!ウナギ


  今年は7月24日か・・・・・。土用の丑の日に限らず"鰻"が大好物の私にとって徳島の水産物輸出入販売会社「魚秀」と神戸市の卸売会社「神港魚類」によるウナギの産地偽装問題は実に気分的にとても嫌であった。所謂、産地というブランド力にそれほどにまで人は騙されるものか?とあらためて思った。
  それにしても、農林水産省がウナギの産地偽装で調査した業者は約100社に上り、今回の偽装を含め、この9カ月間で10社を超える業者が処分を受けたというではないか。しかし水産物の流通経路というものが輸入業者、卸売業者、冷凍業者などが絡むなどこんなにも複雑なものとは知らなかった。


   愛知県一色町は全国のウナギ生産量の2割を超える国内最大級の生産地。今回の偽装が発覚した「魚秀」は愛知県の岡崎市一色町に架空会社をつくり「一色産」と偽っていた。テレビでその会社の所在地をレポーターが調べていたが、架空会社だからしようもないが、そこには草むらしか見えない・・・・・。近所の人々へのインタビューでもみなさんが「はぁ?」と首をかしげているだけだ。
  特に一色産のウナギは、特許庁から地域ブランドの認証を受けて県もPRしてきたようで、こんに話題でブランドに傷がついたことは否めないだろう。何よりも消費者は信用するからこそ商品を買うのである。何も知らなければ「美味しいね」と騙されていることにも気付かず食べていたわけで・・・・。
  「魚秀」が中国産を国産と偽って販売したことで得た利益は約3億円。「魚秀」側から依頼され、箱の詰め替え作業などの偽装行為の実行役とされる高松市の水産会社元専務に支払われた報酬の約1億円やうやむやだが神港魚類の担当課長に提供された1千万円も消費者を騙した利ざやから支払われたわけである。
  中国の食品問題で騒がしい中、在庫をかかえて、どうしようか??と途方にくれた時の魚秀の社長の気持ちは分からないではない。しかし、次に下した判断は確実に間違っていたというしかない。利ざやの3億以上のものを失った。かかわった人々も受け取った現金より多くのものを失った。

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このページは、ichikoが2008年7月 3日 22:19に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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