ch12.その他 : 努力すれば会える日が来る・・・・・・ |
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翻弄されてしまうとはこういうことなのかと思った。この世の理不尽。
2009年3月11日、北朝鮮に拉致された田口八重子さんの兄の飯塚繁雄さんと八重子さんの長男、飯塚耕一郎さんが金賢姫と韓国・釜山で初めて面会した。金賢姫は、大韓航空機爆破事件実行犯、元北朝鮮工作員という名がいつまでもつく。
飯塚繁雄さんがわが子として育ててきた耕一郎が21歳の時に仕事でパスポートが必要となり、戸籍謄本を取り寄せることになった日、「今日しかない」と思い、耕一郎さんに真実を告げた。11年前の事だ。「お前のお母さんだ」と渡された写真を見た時の二人の心を考える。言葉にもならない感情が押し寄せただろう。実母の人間像を知るため、会って記憶を一つでも聞きたいという耕一郎さんの願いから今回の対面は実現した。
拉致されたという真実が分らないその当時は「なんで、こんな可愛い子を置いて・・・」と呆気にとられた飯塚さんご自身も、あの事件があり、そして金賢姫の証言があるまでは、妹である田口八重子さんに対して、どんな気持ちでいたのか?と思うと胸がつまるおもいである。
金賢姫の日本語教育役をしたという田口さんがいつも「酔うと窓の外を眺め『うちの子供はいま何歳かしら?』と言いながら指折り数え」ていた「先生」だったと言う。数えて数えて耕一郎さんが32歳の立派な大人になったことも分っているだろう。
「最後に"ね"をつける言い方・・・・八重子ですね」という飯塚さんの言葉が心に残る。
「大きくなったのね」と言うのがやっとだった金賢姫。そして耕一郎さんに「お母さん生きていますよ。努力すれば会える日が来ます」と励ます。
しかし、一時はわが国日本でも「国家」の中枢の組織の思惑、国家権力によって、翻弄されてきた事実がある事を忘れてはいけない。。今後の拉致被害者の一刻も早い救済について、金賢姫が言う「北朝鮮の自尊心」。これまでもその国をたてての対応をしてきたわけであるというのに・・・だ。水面下でもいい、かげでもいい。一日でも早く、安否を教えて欲しい。真実を知る時がきている。焦る気持ちだけで言っているのではない。いろいろな国の事情も少しは理解している。しかし時間は本当に「ない」ということ。
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