ch12.その他 : まさか、まさか~と思いつつ |
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自分では、まあ人並み?の読書はしているかな?と曖昧ではあるが思っている。しかし、そこが危い。この「つもり病」。実は知らない事ばかりなのだ。
昼過ぎから、扶桑社で電子書籍の打ち合わせ。応接室の窓から見える景色は100点満点。レインボーブリッジが見えて、船が見えて、そして飛行機が見える。「いつ見ても最高ですねぇ~」というと藤本さんが「いつまでも見ていていいよ~」と笑う。
静かに電子書籍担当者の事を聞いている。「ふむうんふむうん・・・・」という声が自分の内から聞こえてくる。いやあ、電子書籍の世界はこれまでの自分にとってやはり全く「未知」の世界。自分にとっての「本」はやはり"紙"の世界が殆どだ。染み付いて、こびりついてきたのが"紙"の世界であったということだ。まあ、ヨチヨチ歩きの状態。いろいろ挑戦はしているもののやはり生活の中に"完全"には入りこんではいない。書籍担当者が「あっ!吉田さん、文章は縦にも横にもなりますから・・・・」と携帯を指さして言う。"紙"の世界では「縦書き」の世界にどっぷりである自分も、携帯画面はやはり「横書き」の世界に慣れきっていることが分る。そりゃそうか、メールは全てが横書きだもんね。冷静に客観的に考えてみても、「まさか~まさか~」と思いつつ、実に世の中がぐるぐる変わってきていることを実感する。
以前、何回もプログにも書いたが、ある講演会の席で隣りに座った女性がずーっと携帯に文字をうっていたので、講演会終了後に注意をしたことがあったが、なんと、その方は携帯小説家なる方であった。携帯画面が広くなったとはいえ、文庫版より小さな世界。ここに小説やら漫画やらビジュアルなどが展開されていくわけでありまして・・・・・。勿論、どんな世代の女性か男性がダウンロードしているのか、知りたいレスポンスはすぐさまデータとして分ってしまう、そんな世界なのだ。それは、想像している世界とあまりにも乖離していることに驚いたりする瞬間でもある。
夕方になって、銀座で次の打ち合わせの間にお気に入りの珈琲店に入った。「禁煙席ですか?喫煙席ですか?」と訊かれたが、迷わず気分としてはバーではないが、大好きなカウンターに腰掛けた。バーテンダーのつくるカクテルなどでなく・・・・目の前では手際よく、店の人がサイフォン珈琲を何回も何回も淹れていく。何組かが、カウンターに腰掛けたが。数分でもいい。いつもとは違う環境に自分をおいてみると、不思議!不思議。急に携帯小説を書いてみたい気持ちになってきた・・・・。やはり自分は何とも単純といえば単純である。
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