社会問題 : みんな同じ


   久しぶりに「動脈硬化」という言葉を思い出した。某有名私立大学のある会合で・・・・・。少子化、昨年のリーマンショックからの不況そして大学間の競争、この三要素はその大学だけの問題ではないだろうに? 学生の人気ランキングや、親御さんや塾関係者が進学をすすめたいランキングにたとえ「なかった」としてもだ。その三要素だけの問題ではない筈だ。新聞や雑誌の数字はあくまでも参考のデータとして考えればいいでしょうに。一喜一憂していたら大変大変。

  

  「企業として動脈硬化をおこしているのではないか?いつから、そんな大企業病になったんだ!」と、以前勤務していた時に会議の席で、当時の社長が声を荒げたことを思い出した。フリーペーパーというものが日本社会でも認められ始めた頃だ。現在の社会感覚では全く考えられない、そんな時代の話だ。成長を続ける時に、"それなり"の期待とサムシングを得ると、どうも人間とは驕るようになるものだ。当たり前のようにみな勘違いし始める。そして謙虚さを失う。そしてヒットしなくなると、何かの「理由」を考え始めるのだ。売れるための突破口を愚直に探し求めればいいだけであるのにだ。


  その理事長は演台をバンバンとたたいて「全て私がわるいのです!何か意見があれば今、ここで、私に言ってください!」と。何も批判をしたいとは思わないが、その居丈高な物言いは誰からの意見を吸い上げることも出来るわけがない。♪みんな私が悪いのよ~なんて台詞は陳腐でしかないだろうに。破綻した金融会社の記者会見でもそんな事を言った社長がいた。
  長~い歴史。そしてプライド。しかし社会の変動は何もかも飲み込んでいくものじゃないか?まだ命を救える動脈硬化であるのなら、即刻その症状にしていった原因を見つけ、捨てていかないとならない。しかし、この「捨てる」という考え方が人とはなかなか出来ないものだ。執着してしまうのだ。だが、今、そしてこれから大学が存続する方法は?これに全ての大学が立ち向かっているではないか?みな同じだろう。
   


  理事長の話を聞いていると、緊急で原稿の訂正の連絡がケータイメールに入る。その大学とは違って、まだ新しくできたばかりの大学の入学案内の原稿の事である。既に入稿済みのコースがなくなったということでの緊急作業開始。駆けずり回って多忙なライターを何とか掴まえて、緊急作業に入る。深夜に入稿してセーフだった。まあ、その大学の理事長から見れば、「???」という大学かも知れない。しかしまさに資格取得をはじめ実学に徹した要素を持つその大学の人気は確実にアップしている実状がある。これもひとつの見方だ。
  さてさて、これまでの実績とプライドを守るために、たまには「美味しい!」と評判のその大学の学食で、学生達とワイワイとご飯を食べて「意見を聞かせてくれ」と聞いてみれば如何かな。

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このページは、ichikoが2009年6月 6日 06:16に書いたブログ記事です。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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