ch07.味 : 旬の味!

   何故か、梅雨の頃になると思い出す。子供時代に大人たちが好んで食べているものが全く理解出来なかった。父はいつも谷中生姜を晩酌の時に本当に美味しそうに食べていた。母は「もの忘れ~もの忘れ~」と分けのわからん呪文のようにミョウガを食べていた。どちらも口に入れたときの衝撃は忘れられない。「何で!?」「どうして!?」という感覚しかなかった。大人たちの舌が信じられなかった。
  しかし、人は大人になるとその「旨さ」が理解出来るようになるようだ。不思議なことだ。食の愉しみとは、まさに「時」を少しずつ過ごすことだ。今が旬のホヤ。3~4月頃から太り始め、今から7月頃が最も食べ頃。多分、これも大人の味かなと思う。ホヤ酢の旨さは何とも言えない。しかし、これは好きな人には旨さはたまらないと思うが、嫌な人にとっては生涯口にしない食べ物だろう。
  宮城県女川産の超新鮮なホヤをいただいた。"人生の最期の食べ物は?"と聞かれたら、もし夏だったら、これを選んでしまうかなあと思うほど旨かった。体中が海そのものになってしまう旨さ!夏の大好物だ。

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このページは、ichikoが2009年6月16日 08:32に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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