ch04.カルチャー : 太宰治の毒 |
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人それぞれ幸福の形は違うものだろう・・・・・しかし、では幸福って何なのだろう?と思うほど。
今年は太宰治の生誕100年という記念すべき年ということだ。相変わらず太宰は日本文学史の代表的な作家であり、女性の人気はゆるがない。太宰の墓がある三鷹市の禅林寺で供養が行われる「桜桃忌」には今も尚、多くのファンが集う。
その太宰治の晩年の傑作である『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』(根岸吉太郎監督)が映画化され現在、上映中である。第33回モントリオール世界映画祭で最優秀監督賞を受賞するなどの話題性もあり、公開前から熱い注目を集めていた。
映画館はやはり女性で溢れている。若いとか熟年とか全く関係なく、こんなにも女性を惹きつけるのって何?と思われるほどだ。何か浮き足立っている・・・そんな感じの女性が多い。
大酒飲みで且つ、借金を抱え、そして浮気の繰り返し。その上、嫉妬深い大谷穣治の役を浅野忠信が演じている。太宰を彷彿させる。ふっーと勘違いをしてしまう魅力を放つ。そして何とも、着物姿に男の色気がある。ありすぎるかもしれない。何なのだろう?これが天性というものなのかとも思う。そしてその大谷の放蕩に翻弄されながらも傍で健気に・・・・いや強い女性とはこんな人の事を言うのだろうと感じる妻・佐知役を松たか子が演じている。しかし、これまで、松たか子の女優力というか気がつかないでいた自分。この女優は本当に凄い・・・・
久しぶりに太宰に触れた気がした。
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