昔、まだ小さなお子さんを亡くしたお母さんが火葬場で、いよいよお棺が・・・という時に棺にしがみつき「私も一緒に焼いて下さい!」と半狂乱になったという悲しい話を聞いたことがある。
  私自身も辛い思い出がある。社会人になってから親しくなった友人のあまりに突然の訃報に驚き、その日、半日は声が出なくなったことがある。やはり火葬場で彼女のお骨を拾いながら、哀しみというより、数々の思い出がかけめぐる頭の中と目の前の現実をどう考えたら良いのか?分らなくなった日があった。
  気持ちというのだろうか、愛というのだろうか、人の魂ってそれほどにも深いものなのだ。


  例の事件?の発覚以来、連日マスコミが100歳以上の高齢者の所在不明が発覚!騒いでいる。ふつう100歳以上まで生きられるなど稀でしょう。住民登録上、119歳と115歳が・・・などと分った分ったという前に、今回、一体何が問題であるのか?そこを考えないと。
  しかし、20年間?親との連絡をとっていなかったとか、30年前に家を出たきり行方不明とか・・・。そんな家族がいるという現実に改めて悲しい現実を見た。血肉わけた親だ。激しい恨みつらみがあったとしても「生」か「死」は知るべきだろう。「仕事が忙しい」などの理由ではないだろう。何か、人として、根本的に欠如しているとしか思えないな。悪意で思ったらしようもないことであるが、親たちの年金にしても書類を書けといわれたから書いた、孫の入学金に親の口座から引き出して使った?経緯を理解するのも難儀だ。親族の安否の確認もせず、存在の把握もせず、ただ、だらしなく流れていったのか?役所の「人手不足」などというエクスキューズも聞きたくないな。長寿国だとか、上っ面の評価などいらないでしょ。人を愛さない、あまりにも愕然とする日本の一部の現実。まだ考えもまとまらない。

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このブログ記事について

このページは、ichikoが2010年8月 5日 22:39に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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