ch12.その他 : 時代の風の中で |
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これが時代か・・・と思うのがやはり景気後退の中での外食産業。街中で全品280円などという看板を見ると消費者の節約志向はここまで来たのかと思う。ファストフードなど兎に角格安の外食店だけが何とか好調のようで、且つどんどん値下げの動きすらある。
"おかげさまで10周年を迎えました"という通知をもらって馴染みの店に行く。「もう10年ですか!素晴らしいですね」とマスターに言うと少し疲れた様子である。心配をすると「いやあ、この10年ですっかり変わりましたよ」とぽつり。「10年で私もとしをとりましたが、お客さんもとしをとって。それに糖尿病だからというお客さんも増えてね」と。思えば、かくいう自分も「気軽」で且つ「安い」店に行くようにもなっている。「何となく高そうだとか言われて敬遠されてしまうんですよ」と苦笑している。そう、料理のクオリティやサービスから見れば本当に良心的であるのに、見た目のようなもので何となく言われてしまうのだ。それがまた10年前は普通だったとしてもだ。来年には思い切って「閉店する予定」と言うではないか。そんな意思も固まったという。もっと郊外でも、兎に角、食べたり飲んだりと、どんどん消費してくれる若い人がきてくれないことには全く未来図がかけないと言う。
仕事の内容は全く違うが、やはり「経営」となると趣味では継続出来ないことは十分理解できる。というより分ってきた。大手の外食チェーンでさえ、効率の悪い店はとじたり、また収益も上がらない中、人を雇っての店のきりもりはやはり今という時代の中ではかなり厳しいことなのであろう。
来年の事を言えば鬼も笑うだろう・・・「また、ご連絡しますよ」と言うが、桜の美しい季節には「閉店」するという馴染の店。時代の風を受けて、また一つの店が閉じようとしていた。
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