ch12.その他 : 男女の出会いそして別れ |
||||
しかし、どんなに想像してもなにしても、当人同士でしか分らないのが男女関係だろう。タレントのラサール石井さんの離婚話のニュースを読んでいて、「だらだらしていてもよくないと思って、けじめと思って」と今月に入り、32年間連れ添ってきた奥さんと15年の別居の末に離婚したという。15年の別居とはやはり"だらだら"なのだろう。
ふと、作家の吉行淳之介のことを思い出した。没後10周年の時に奥さんの文枝さんが、出会って一緒に暮らした15年間を、思い出しながら綴った本を出版した。結婚して長女が生まれてすぐに夫は別の女性の元へはしった。世間では実質的な妻は宮城まり子さんであること、それは周知の事実であった。しかし、沈黙を守り続けた本妻。最後の最後まで籍は抜かずに、決して離婚という形を取らずにいた本妻。当時は不思議でしようのない人間関係だと思っていたものだ。淳之介という人は愛人の元に行っても、本妻の文枝さんの誕生日には忘れず、バラの花を贈る人だったそうだ。このあたりが、いくつになってもよく理解できないが・・・。いっそスパッと離縁したら別の違った人生の選択もあっただろうに?とは思うのたが、ここが当人同士しか分らぬ世界なのだろう。
自分の元を去っても、亡くなっても、ただ一人の男性を生涯思い続ける事。損得の事ばかりが優先する現代では、なかなかそんな女性を見つけるのは難しいかも・・・と思いながら、昔、ある女性がバアのカウンターでほどほどに酔って「葬式はね・・・私がだしたの・・・私がだしたの」と、ただただ泣いていた姿を思い出す。妻という立場でもない自分が出したという、ある誇りが彼女にはあったのかも知れない。しかし、これもまた当人同士しか分らぬ世界なのだろう。
カテゴリ
ch12.その他トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 男女の出会いそして別れ
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://210.196.86.5/~blog_mt/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/2366
コメントする