ch12.その他 : かかわること

  ある方のメルマガを読みながら、「本当にそうだなぁ」と。主が亡くなって数年がたち、お隣の家の取り壊し工事が始まるという。家屋はずっとそのままの状態だったので、主を失った後も、季節ごとにウメ、ユズ、キンモクセイの木々が楽しませてくれたという。取り壊されれば、その木々たちともお別れ。きっと主の記憶さえ薄れていくのだろう・・・と。
  我が家の周囲を見回してみても、なんと駐車場が多くなったことか。その土地に昔、どんな家が建っていたのさえ、忘れている事に気付く。人は取り壊されて更地になってしまうと写真にでもおさめていない限り、完全に忘れ去ってしまうものなのだとつくづく思う。我が家のあまり手入れのゆきとどいていない庭の木々たちも、何れ主を失った時には、なくなっていくのだろうなぁ・・・と思う。そして駐車場になったり、シングルユースの賃貸アパートが建ったりするのだろう。
  

  先般、NHKの番組で、閑静な住宅地として人気の高い東京杉並区の空き家の追跡レポートをしていた。ドアにツタが絡まり、荒れ放題の放置された空き家。近所の人に訊ねるとそこは昔、ある家族が住んでいたという。奥さんは画家で自宅で絵画教室を開いていた。スポーツマンの気立てのよい息子達も住んでいたそうだ。
  しかし、空き家になった今、近所の人たちからは苦情が。ブロック塀の表面は脆くなり触ると崩れてくる。何年かしたら、倒れるのでは?と不安を募らせる。そして、不審者がその塀をのぼって住んでいたりするらしい。そして木の枯れ葉が一番怖れる火事をひきおこす要因にもなる。それに、実際、昨年は港区では住宅・店舗など13棟が火災で消失したこともある。
  こうした事は決して他人事ではない。いつも"そこにあある"不安とでも言おうか。過干渉にならない程度に、地域住民が関わるということ、そして行政もせめて担当の地域のひとりひとりの密な確認はしていくことが大切だろうと思う。

  


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このページは、ichikoが2011年2月 1日 21:10に書いたブログ記事です。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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