ch04.カルチャー : 室礼 |
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先週は少し肌寒い日も多かったが、今週は梅雨らしい?湿度の多い日が続くようである。この梅雨に生まれた自分を育ててくれた母も本当に大変だったろうなあ・・・と思う。つくづく感謝の気持ち・・・さて、手がける作品が高さ何メートル!幅何メートル!という華道家の前野博紀さんの話を聞いた。前野さんの作品は大きさがまるで建築の様なので「花の建築家」とも言われている。ほ~っというような大型作品を数分で創り上げる数々のフラワーパフォマンスでTVやラジオなどでも幅広く活躍中である。
その前野さんの語る「室礼」。これは平安時代に客を招いての宴など晴れの儀式の日に、家具や道具を使って室内を飾り整え、それが日本の文化に脈々と伝わっている。現在も部屋を装飾する言葉として使われているわけである。あのような大型作品を一般の家に飾ることはなかなか難しい。だからこそ、前のさんの言う"空間と心を豊かにする秘訣"というものがあるのだろう。
今の季節、道を歩いているとドクダミの花が目につく。ドクダミというおどろおどろしい花の名前と、どうも小さい頃の快くない記憶で避けてしまっているがよくよく見ると実に愛らしい花である。そんなドクダミもそっと活けてみる工夫。何も花器をそろえなくてもいい。グラスひとつでその花もほっと安らぎを与えてくれるものだ。このドクダミはこの季節に発生しやすいバクテリアも退治してくれる働きがあり、花器の水をきれいに保ってくれるそうである。なるほど、だから絞った汁を傷口に塗られたりしたのか・・・そんな記憶も甦ってくる。しかしドクダミ茶とか化粧水もある。それほどに効果大なのだろう。
季節の変わり目、掛け軸を愉しむ文化が日本にはあった。しかし、だんだん忘れ去ってしまう、そんな時代なのかも知れない。しかしその季節になると咲く花たちをそっと自分の生活の中に取り入れてみる、そんな工夫はなかなか良いものである。
※写真は前野博紀さんのちょっとした室礼
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