ch12.その他 : 47年目の幕が |
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新橋にひっそりとある某クラブが年末で閉店となる。マスターから届いたメールの一つ一つの文字が心を打つ。
昔々のその昔・・・。大先輩が連れて行ってくださったのが最初。まだまだ、ひよっこの私の前には落ち着いた大人たちが会話を愉しみ、グラスに酒を注ぎ、そして笑いあっていた。帰り際にマスターが「いつでもいらっしゃってください」と言われるものの、本当の大人にでもならない限り、決して踏み入ってはいけない、そんなクラブだったのだ。
昭和40年7月新宿駅南口に開店した「C」、歌舞伎町の「N」などを経て新橋に落ち着いたという。なんと通算すると47年だという。
「手探りで始めた商売ですが、この歳まで無事生き延びることが出来たのも、偏に皆様のお陰だと深く深く感謝致しております」というメッセージがマスターの歴史を語る。そして「本当に、本当に長い間、有り難うございました。年内にお会い出来なくても、何処かでまたお会いしましょう。お会いしたいですね。何時でも声をかけて下さい。それまでお互いに元気で、残りの人生を楽しんでいきましょう」と人懐っこさを感じる。"残りの人生"か・・・。皆が共通に持っているもの。それを楽しんでいきましょうと閉店を前にいうその潔いしめ方に胸の奥がぐっときてしまった。
いつも下さるメールには人懐っこく、温かい句がある。
ほっかりと鳥の巣浮かぶ冬木立
逝き人に思い巡らす年の暮れ
自分の一年を振り返ってもいろんなことを思い出す年の瀬である。
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