ch12.その他 : 東日本大震災の教訓


元東京大学地震研究所准教授の都司嘉宣先生の講演を聞く。千年に一度の地震と津波がもたらした衝撃から東日本大震災の教訓についてである。被災地を具に歩き調査された報告をお聞きしながら今から30年前に標高15mの防潮堤を作った村長により、死者ゼロ、家屋被害ゼロの奇跡の岩手県普代村の話は感銘をうける。
  そしてあの大川小学校のこと。何故、教師たちがあのルートを誘導してしまったのか?それは現地を見れば分かる。「早く高台に避難すれば・・・」と思った人も多いだろうが、そこは小学生ではとても登りきれない崖であった。それに当時は雪で覆われていたのだ。だからこそ、児童でも上りやすいジクザグの登山歩道を作ることがどんなに大切であるかが分かる。

  いよいよ東海地震についてだが、あの浜岡原発は震源域の中にあることをご存じの方も多いと思うが、海底の地底図を見ると思わず身震いしてしまった。なんとこの原発の前には浅い海が突き出ている。これは津波のエネルギイが巨大であるということなのである。超巨大なのだ。「産業界との相談」「地元との相談」などくだくだ言っている場合ではないことが分かる。都司先生は「火事になっている家に消防車が水をかけようとするのに、近所に相談してからと言うようなもの」と仰る。政治家は忙しい忙しいと言うが、もっと科学の知識を得た方が見えなかったもの見えてくると思う。

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このページは、ichikoが2012年4月27日 12:48に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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