不祥事といえば、国士舘大学サッカー部と亜細亜大学野球部の事件。子供を持つ親の間ではとにかく話題にのぼる。あーだこーだと親たちは熱くなって語るが、時々、「ちょっと待てよ?」と思うような結論をだしてくる。例えば昨日も、プツッと会話か゜途切れてしまった。

「あの子たちはレギュラーではなかったんですよ」
「というと?」
「試合に出られない連中。いわば補欠」
「でも練習すれば試合には出られるのでしょう?」
「なかなか厳しい。だからブラブラとろくでもないこと考えたり、やったりしてしまう」
会話はここで終わり。サッカー、野球に関してはあまり私自身が詳しくないということもあるけれど、それでも「はっ?」と疑問に感じる。たとえ今は試合に出られなくても、努力して練習すればレギュラーになれるのでしょう?スポーツに打ち込むものにはスポーツマンシップというものがあるのでは?レギュラーでない=ブラブラとしてろくでもないことをするではないでしょう。

 某新聞に「大学に今求められる人間教育」という見出しがあった。
ばっかじゃないか?と思った。大学は「学ぶ」ところ。人間教育は既に家庭の中をベースに培われていくものなのだ。
 随分と昔の話になるが、警視庁に「家出少年・少女」の取材に行ったことがある。当時、思春期相談を担当していた江幡玲子さんが「子供が16歳になった時、それは親の子育ての領収書なのよ」と言った言葉が忘れられない。その頃の私はまだ1歳の長女の子育て真っ最中だった。16歳の子供など全く想像も出来なかった。
 「子供に対して、どんな接し方をしてきたか?子供をどう育ててきたか?それが16歳になった時に現れる」というのだ。いろいろな育児書を読みながらも、私は「16歳領収書」説を常に念頭においていた。迷いながらの子育て。娘が16歳という年齢に近づいてくるにつれ、妙な緊張感が生まれたものだ。
 親は「家庭」という土壌の中で、子供という種子を一生懸命に育てていく。家族が互いに良くも悪くも影響しあいながら。それは毎日毎日の積み重ねだ。一朝一夕では出来はしない。
 話は戻る。。。。彼らは家庭で何を学んだのか?親は子供に対して何を教えたのか?
彼らはとうに16歳という時期を過ぎている。人間として「当たり前のこと」を教えてきたのだろうか?自分も含め親たちは死ぬほど考えてほしい。

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このブログ記事について

このページは、ichikoが2004年12月10日 01:00に書いたブログ記事です。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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