仕事の依頼で、久しぶりに懐かしい「コトバ」を聞いて顔がニヤけてしまった。それは、新聞社に就職して、本当にすぐに聞いたコトバだった。ある日、編集長が「明日はノース゜ロでいくからな、いいな?」と言う。ノーズロ?20代の私は兎に角びっくりして押し黙ってしまった。そして、沈黙の後、翌日はパンツをはかずに会社に来なくてはいけないのか・・・・・と、真剣に悩んだのだ。新聞広告には、題字下、記事中、記事下などいろいろ種類があるのだが、この業界のコトバもなかなか勘違いがあって面白い世界だ。
  編集長に「ノース゜ロ」の意味をその場で教えられた。暫く私は皆の爆笑の渦の中にいた。懐かしい昔の仕事場でのひとこまだ。腹切り、エントツ・・・兎に角、広告に関する「コトバ」にも面白いものが多い。
  「コトバ」といえば、先日も、ある店のクロークで、私自身がごく普通に使っているのに相手に「??」という表情をされてしまった。「ネイビーブルーの外套です」というとクロークの女性は困惑し、私は慌てて「オーバーコートです」と言いなおした。
  昔、明治生まれの祖父母と暮らしていたことがあるので、時折、変わったコトバを使ってしまうことがある。石鹸はシャボン、お風呂は湯殿、スプーンは匙・・・・とぼーっとしているとつい口に出てしまうのだ。そんな古めかしい「コトバ」に、亡くなった祖父母の俤をたどっていくのもいいものだ。

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このページは、ichikoが2005年3月 2日 21:44に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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