ichiko : 懐かしい「コトバ」たち |
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仕事の依頼で、久しぶりに懐かしい「コトバ」を聞いて顔がニヤけてしまった。それは、新聞社に就職して、本当にすぐに聞いたコトバだった。ある日、編集長が「明日はノース゜ロでいくからな、いいな?」と言う。ノーズロ?20代の私は兎に角びっくりして押し黙ってしまった。そして、沈黙の後、翌日はパンツをはかずに会社に来なくてはいけないのか・・・・・と、真剣に悩んだのだ。新聞広告には、題字下、記事中、記事下などいろいろ種類があるのだが、この業界のコトバもなかなか勘違いがあって面白い世界だ。
編集長に「ノース゜ロ」の意味をその場で教えられた。暫く私は皆の爆笑の渦の中にいた。懐かしい昔の仕事場でのひとこまだ。腹切り、エントツ・・・兎に角、広告に関する「コトバ」にも面白いものが多い。
「コトバ」といえば、先日も、ある店のクロークで、私自身がごく普通に使っているのに相手に「??」という表情をされてしまった。「ネイビーブルーの外套です」というとクロークの女性は困惑し、私は慌てて「オーバーコートです」と言いなおした。
昔、明治生まれの祖父母と暮らしていたことがあるので、時折、変わったコトバを使ってしまうことがある。石鹸はシャボン、お風呂は湯殿、スプーンは匙・・・・とぼーっとしているとつい口に出てしまうのだ。そんな古めかしい「コトバ」に、亡くなった祖父母の俤をたどっていくのもいいものだ。
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