ch02.健康 : 花粉舞う今日この頃、感じる恐怖 |
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今年の杉花粉はは昨年の30倍だという。鼻の具合が悪いので近所の耳鼻咽喉科へ行ったが、待合室が、まるで満員電車の車内のようだった。みんな花粉対策用のマスクをして俯いている。小さな子供が鼻をグシュグシュさせているのは本当にかわいそうな光景だ。
先日も車内に、口をぽかーんとあけ、鼻水だらーりのイケメンや鼻にティッシュを丸め、まるでだんごのようにつめている男性もいた。ゴーグルをつけてホームを歩いている人も見た時は辛さは分かるがつい吹き出してしまった。かくいう私も「どうしたの?目が血走っている!」と言われるほど、目が充血して痒い。これも花粉症なのだろう。
横浜にある独立行政法人理化学研究所の免疫・アレルギー科学総合研究センターでは従来の治療より簡単で副作用が少ない花粉症の新ワクチンを開発した。これまではスギ花粉から抽出したエキスを注射し、体内の免疫細胞に作用して過剰反応を鈍らせる減感作療法(免疫療法)が行われてきたが、今回のワクチンでは減感作療法の約10分の1の6回程度の注射で効果が表れるという。その上、副作用も50分の1程度に減る見込みとか。
また、茨城県の独立行政法人林木育種センターでは、無花粉杉の開発を発表。林野庁はこの原種を都府県に配布。2011年ごろから約1万3000本の苗木が供給される見込みという。
しかし、こうしたことは、確かに花粉に悩まされている人にとってはいい情報であるが、無花粉杉は花は咲かせても花粉は出せない、いわば異常な杉といえる。もしかしたら、森林の生態にも大きな変化を与えてしまうのではないか?生態系の乱れは第二の花粉症を生むかも知れない。これまで快適な生活を送ってきた中で、少しずつバランスを失っていく見えない恐怖を感じる。
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