ichiko : もう一度、明るい未来に思いを馳せる |
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野口聡一郎さんらが乗った米航空宇宙局のスペースシャトル「ディスカバリー」が日本時間26日午後11時39分に米フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられた。1時間ほど前からなんとも表現しがたいワクワク感で私はテレビの前にいた。定刻に主エンジンと固体補助ロケットに点火。轟音とともに真っ青なフロリダ沖の空に飛び立った。おととしの悲しく痛ましいコロンビアの事故から約2年半ぶりのシャトル飛行の再開だ。
飛び立った瞬間、私は感激で体中がゾクッとした。そうだ、あの日と同じほどに。
1969年の7月20日。史上初となるアポロ11号の月着陸の様子はテレビで実況中継された。ニール・アームストロング船長が印した月着陸の第一歩を世界中の6億人が見つめていた。あの歴史的瞬間の映像は、世界に同時中継され、あの有名な「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」というアームストロング船長の言葉とともに地球を駆け巡ったのだ。全共闘運動もピークの頃になんとも多くの日本人が21世紀の明るい未来に思いを馳せた時でもあったと思う。
今回は船外活動をし、生活活動としてのリーダーも勤めるという野口さんは日本人としての誇りだ。今後日本が5年間に何回シャトルを打ち上げられるかなど問題も多いが、少年の頃からの夢の実現とともに、私たちに明るい話題を提供してくれた。一緒に搭乗するメンバーに渡したというワッペン。そこには野口さんの生まれ故郷である茅ヶ崎の烏帽子岩から飛び立ったロケットがデザインされている。本当に嬉しい日だった。
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