ichiko : 何が彼女をそうさせたのか? |
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「アッラーの花嫁たち」という本がある。ここにはチェチェンの自爆テロリストになった女性たちの「現実」が書かれている。まだ、はたちのアイザ・ガズーエワ。ロシア軍警備司令官に自爆テロを行った。ザレーマ・インルカエワは爆死を免れたものの、精神的ショックから立ち直れず娼婦になった。彼女はまだ16歳。濃い化粧とマニキュアを塗った手が誘うように揺れる。彼女が、こうなるまでに時間はそうかからなかったろう。恋愛関係にあった恋人にいわば無理やりに略奪婚され、食事にも麻薬を混ぜられぽろぽろになっていく。テロリストである恋人、その仲間達に心身ともわたされていくのだ。そこに「愛」などない。彼女は朦朧とした中で警察署への自爆テロを言い渡される。拒否すれば容赦なく殺されるのだ。自爆か殺されるか、いずれにしても未来などない。恐怖と麻薬でまともな判断ができなくなった女たちは爆発物のはいったバッグを持ち、そして遠隔操作によって爆発される。まさに、生きた爆弾となって。
また、 未婚や未亡人で孤独な生活を送っている女たちがテロ組織に言葉巧みにスカウトされ、次第にジハードへ洗脳されていく。
今、人権を声高にとなえるものが多くても、国際的な行動は何もおきないというこの現実。
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