ichiko : 飽食万歳か |
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見慣れていても、聞きなれていても、「ん?」と何となくその場で立ち止まってしまう感覚。サントリーが5月に新発売した特定保健用食品のサントリー黒烏龍茶には、そんな感覚があった。コンビニで1店当たり1日平均8本以上売れていることで、発売約1カ月で販売120万ケースを超える予想を上回る売れ行きが続いているという。売上高が、当初の70億円から100億円に引き上げられるとこりゃまた凄いのだ。勿論販売計画も予想を遥かに超えて8400万本。
飽食の時代にあって、まさに「ツボ」。ウーロン茶は日常で散々飲んでいるし、脂肪吸収を抑えるサプリもいろいろと販売されている中、 ウーロン茶重合ポリフェノールを豊富に含んでいるというだけ。早寝早起き、そして腹八分目でいれば必要のないのだろうが、やはり、「飲まないといられない」というまさに飢餓と対極の時代なのだ。
ところで、所謂、昭和一桁生まれの人たちは寿命は長いといわれている。この世代は、成長期に食べ物が無かった時代に育ち制限されてしまった世代。事例としては悪いが、成長期に食べ物を制限し、その後制限しなたかったマウスの寿命が長いという学説がある。まさにその世代の寿命が長いのは成長期に食べるものが無かったからか。反面、短命はどうか?というと一生食べ物を制限せず自由に食べさせたマウスという結果が出ている。
「・・・っつうか、飲み物欲しくない?」「・・・っつうかデザート欲しくない?」と妙なイントネーションのアイドルが出ているコマーシャルさえ、あるファッション感覚で受容してしまう。制限なしで目の前の欲望に手が出せる現代。この飢餓と対極にある今。あまりにアンバランスな食生活は改めたいと自戒のいみもありつくづく感じる今日この頃なのだ。
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