ch12.その他 : 8年前、そして8年後

  今、すすめている仕事のキーワードが「8年」という数字。最近、この8年という時間について自分の中でいろいろ考えている。先般、このプロジェクトを一緒にしているМさんから「吉田さん、8年前に自分がなにをしていたか、思い出せますか」なんて意味合いの事を聞かれた、不意だったので、ただぽか~んとしていたのだが、この言葉が日増しに胸に響いてくる。今は日々、未来の事ぱかり想定して突っ走っている。兎に角走っている毎日だ。「8年前の事」など考えたこともなかった。8年前といえば、つまり2000年の頃か。そうそうパソコンの事で大騒ぎしていた記憶が甦ってくる。そして「このままの生活感覚をしていたら、自分の将来はない」と心の中で思っていた時期だ。ああ、ちょっと埃かぶった宝箱のに存在をあらためて見直せる良いチャンスになった。これから8年後の自分を想像するより、何とも鮮明な過去の記憶は懐かしさで胸を一杯にしてくれた。不思議な感覚だ。
  丁度、一週間前の日曜日に、偶然にも以前勤務していた会社の同僚と街でばったり出会った。出会ったというより、エスカレーターでお互いがすれ違ったのだ。彼は下り、私は上りのエスカレーターであった。ぽろぽろいろいろ考えている時だった。「いっちゃーん!」と私?を呼ぶ声にふっと顔をあげた。そこには笑った彼の顔があった。「あぁぁぁ」と言う間の出来事だった。不意に過去の過ぎた時間が本当に鮮明に思い出された。8年前どころではない、ずっと仕事を一緒にしてきて、退職をすると言って、何日後だったか。馴染みの銀座の店で飲んだ。ウイスキイのボトルが空いて、いろんな事を話した。もうしゃべることもないほどに。「元気でね」と送ってくれた、あの夜の事も思い出された。
  全ての事に永遠がない事が分かる今は、人の大切さ、そして潔い生き方がますますしたくなってきた。

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このページは、ichikoが2008年10月 5日 18:45に書いたブログ記事です。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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