ch12.その他 : 父の思い出 |
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忘年会の嵐?も終わり、漸くなんとも緩い時間が訪れた。正月休みに読みたい本が山積みになっている。携帯小説が売れに売れているという事を聞きながらも、やはり文庫をはじめ単行本をひらく気持ちは忘れたくないものだ。
昨夜の忘年会は実に面白かった。酔って自由きままに話す友人たちの身振り、手振り・・・・まるでひとつの芝居というか舞台をみるようてもあった。友人たちといっても自分よりはみなさん年上なのだが、まあ"戦争が終わってから生まれた"世代にかわりはない。
そこで登場した「父親」の存在。もうその父親達はみんな、この世にはいないのたが、それぞれ、思い出を語っていた。まだ、小学校にあがらない時、真夜中に急に高熱を出し、そんな自分を背負って4キロもの道程を病院まで走ってくれた「父」。いつも男兄弟には厳しく、殴られる事も多かったが、「お前はしっかり勉学しろ!」と東京に送り出してくれた「父」・・・・・・彼らがもう何十年も前の思い出を少し瞳を潤ませながら語る。彼らにとって大きな存在だった「父」だったのだろう。語ることも出来ないほどいろいろな事もあっただろう。しかし、長い時間を経て、今そんな「父親の思い出」を語れる。そう考えると、何とも幸せな親子だったに違いないと思える。
自分も思い出してみる。確かにあり過ぎる。良くも悪くもだが。しかし、小学生の時に北海道に連れていってくれた父が、人工でない自然のアイススケート場で、うまく滑れない私のスケート靴の紐を何度も何度もしっかりと縛りなおし、そして何度も転ぶ私の姿を見ていた父の姿が思い出される。あの時の不思議な感覚はいつまでも忘れられない冬のひとコマだ。そんなひとコマでも一瞬でも思い出させてくれた、気のおけない友人たち。感謝だ。
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