ch10.生活 : 新しいカタチ


  不動産は一生に一度の買い物!と言われ、躍起になった時代があった。所謂バブル崩壊のあの冷や汗ものの時までは。社会の空気ははっきり言って異様であった。銀行は「もっとご融資致しますよ~」など、軽く、そんな事まで言った時代があった。金利が多少高くても一生に一度の買い物とばかり、人々は興奮状態だった時代だったからしようがないというべきか・・・・・
  
  最近は、家とは実に不思議なものだと感じる。家族が増えるにつれて「もっと広いスペースが欲しい」と思い、そして暫しそんな欲求は日々の忙殺により一瞬忘れ、そして家族が亡くなったり別れたり独立したりと、そんな変化によっては広すぎると感じる時さえある。
  そして、例えば鏡の中で自分がもうそんなに若くないと気付くように、あんなにピカピカだった新居さえも汚れ、破損し、何とも老朽化した現実に気付くのだ。


  ところで、現在シェアハウスというものが人気らしい。シェアハウスは別名ゲストハウスとも呼ばれ、昔からある、例えば友人同士が部屋を共有するルームシェアとは異なるものだ。職場も年齢も異なる人々が、居間や風呂などを共有し、共同生活する賃貸住宅のことだ。勿論、自分の部屋はあり、そこから一歩出れば他人の温もりが感じられるそうである。
 家のオーナーさんにとって今、資産運用の新しい選択肢になりつつあるということだ。一般住宅をはじめ、社員寮、古い下宿などを買い取るケースが多いそうで、オシャレに改装すればなかなかの家賃収入も得られると、まあ、貸す側、借りる側にとってそれぞれのメリットがある。居間や風呂などの共有部分は専門業者が掃除し、近隣トラブルも業者が解決するそうであるが・・・・・・
  帰ってきた時に灯りがついている安心さ、1人暮らしでいる寂しさや防犯上の不安の解決、つかずはなれずの緩い人間関係・・・・。まあ、これも新しいカタチなのだろうが、いいこともあればそうでないこともあるだろう。これはいつの世も、どんな時も付き纏うことではあるが。

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このページは、ichikoが2009年10月19日 21:19に書いたブログ記事です。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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