ch12.その他 : サムシング・グレート


   作家・遠藤周作さんの奥様である遠藤順子さんは現在、NPO法人「円ブリオ基金センター」の理事長をされている。「円ブリオって?」と思うが、「エンブリオ」のことで、8週までの胎児という意味ということだ。
  お話しを伺っていると、生命の誕生と神秘について再び、真剣に考えさせられる。そして、自分が今、ここにいるという奇跡について考える。
  そして子どもは「作るもの」ではなく、「授かるもの」であるということ。それぞれが人格をもつ、掛けがえのないワン&オンリーの存在ということ。ここでは、赤ちゃんが生まれて一番幸せな国をつくるために、一口なんと1円の善意をコツコツと集めることで「赤ちゃんを本当は産みたい」と思う妊婦さんを応援している。
 また、お話しの中で、ご主人の遠藤周作さんが亡くなる直前、人口呼吸器を外された時、本当に本当に嬉しそうに微笑まれたという事に胸が打たれた。「死は全てではない。また必ず会える」という言葉は深い。深すぎる。その言葉は深海の様に深い心の奥にすーっと沈みこみ、そしてキラキラキラキラといつまでも煌く。「サムシング・グレートなんです」という言葉の持つ説得力に何かキラリと光るものが見えた様な気がした。


  ところで、筑波大学名誉教授の村上和雄先生は、このサムシング・グレートが働くには、3つの条件があると言っておられる。1つ目は、「こういうことをやりたい」というはっきりした目標があること。2つ目は、その目的に向かって、ひたすら努力を続けていること。3つ目は、努力を続けていても、何らかの傷害に阻まれ、行き詰まっている こと。
  この3条件がそろった時に、雲間から日の光が差し込むように助けの綱が下りてくる・・・・と。冴え渡る頭には普段は見えないものが見えて、考えつかないようなことが閃くという。
  
NPO法人 円ブリオ基金センター

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このページは、ichikoが2009年11月 1日 21:15に書いたブログ記事です。

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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