ch06.音楽 : 夏は夜・・・ |
||||
夜。吉岡しげ実ちゃんの音楽詩コンサート『七夕・星の宴』が六本木のスイートベイジルであった。いつもながら、いろいろな発見をするものだ。与謝野晶子の真似の出来ないほどパワフルな生き方と溢れ出す才能。そして万葉集、百人一首と日本語の美しさをしげ実ちゃんがピアノの音色と共に紡ぎだす。
そして「枕草子」の第一段・・・・・。
自動車も高層ビルも携帯電話もインターネットも無い時代をふーっと想像してみる。夜明けから夕暮れと時間とともに変わる一日の風景はどんなにも美しかったことだろうと改めて感じる。イルミネーションだなんだかんだで明るすぎる現代社会では多分、想像もできないだろう。時のうつろいさえも。日々の人の息遣い、衣擦れの音・・・・耳の奥に響いてくるようだ。
馴染み深い一段ながら、また日本語の美しさに感動する夜だった。好き嫌いがはっきりしている性格だったのか?清少納言は!私はとても・・・好きだ。
あらためて・・・・日本語とは美しいなぁ・・・・・
春は曙。やうやう白くなりゆく、山際すこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
夏は夜。月の頃はさらなり、闇もなほ、螢飛びちがひたる。雨など降るも、をかし。
秋は夕暮。夕日のさして、山の端いと近くなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つなど、飛びいそぐさへあはれなり。まいて雁などのつらねたるが、いとちひさく見ゆる、いとをかし。日入りはてて、風の音、虫の音など、いとあはれなり。
冬はつとめて。雪の降りたるは、いふべきにもあらず。霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、炭もてわたるも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。
カテゴリ
ch04.カルチャー , ch05.エンタテイメント , ch06.音楽トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 夏は夜・・・
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://210.196.86.5/~blog_mt/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1309
コメントする