ch05.エンタテイメント: 2009年4月アーカイブ

ch05.エンタテイメント : イーストウッド監督の美学


   頑固で偏屈。妻が亡くなってマンネリ化した生活を送っている一人の老人。亡くなった妻は夫に"懺悔"することを望んでいたのだが、彼は牧師の勧めも断る・・・・。いつも眉間に皺をよせている父親に、実の息子たちからも未だ50年代を生きていると揶揄される。親子であるのにコミュニケーションがうまくとれず常にギクシャクしている。
   しかし、ストーリーはある切欠が予想もしない展開へと導いていく。モン族の少年タオとの出会い。これまでの、この老人の偏見と固定概念を崩し、いつの間にか、アメリカに暮らす少数民族に対しての温かい眼差しに変わる。主人公ウォルトの人生さえ根底から大きく変えてしまう・・・・。

   『チェンジリング』から間を空けずに公開されたイーストウッド監督作の『グラン・トリノ』。映画=娯楽ともいうが、この作品はまさにイーストウッドの哲学そのものの気がした。主人公ウォルトの生き様はまさら彼の美学だろう。80代を目の前に、彼の男としての人間としての凝縮というのだろうか、あくまでも作品の役であるのだが、ウォルト=イーストウッドに思えてしまう。
  グラン・トリノはまさに、ウォルトが人生で一番輝いていた時代の象徴でもある。今回の作品を最後に「俳優業の引退」を宣言したイーストウッドだが、人生に対する答えが全て込められているとは感慨深い。そしてなんとも深い。人生も後半戦ともなると・・・限りある人生について、ふと考える切欠になる。いや・・・・・寧ろ若い人々に観てほしい映画だ。

「グラン・トリノ」

ch05.エンタテイメント : 芸の道

   いいお天気続き・・・4月12日の夜は国立演芸場で『五代目立川ぜん馬50回忌追善立川ぜん馬独演会』があった。ぜん馬さんの演題は「宿屋の仇討ち」「鼠穴」。しかし、落語家さんの情景描写と登場人物の描き分けはまさに落語家の命。どんな道でも極めることって大変な努力が必要だと思うが、もう「芸」となると、ちょっとやそっとじゃ出来ないっ!てものだ。
  そして!なんと、特別出演で立川談志師匠が登場され、うわぁーっと場内は沸き立った。談志師匠のあの不思議なオーラ。やはり不思議としか言いようがない。スゴイねぇ。あまり・・・・の噺に腹の皮がよじれた。
立川ぜん馬さんのホームページ

ch05.エンタテイメント : 七夕には・・・・ねっ!

   精力的にコンサート活動をこなしているシンガーソングライターの吉岡しげ美ちゃんから、先般「ちょっと彦星を探しているのよぉ~」と電話があった。7月7日に浜離宮のホールで「七夕コンサート」が催される。以前、しげ美ちゃんから中国の七夕伝説を聞かされたことがあって、なんとも面白い話しだと記憶していた。
   「彦星」という"音"から私の頭の中には張紹成さんの顔がパパーッと浮かんだ。京劇俳優の張紹成さんしかない!と思って「しげ美ちゃん!張さんが絶対にいい!絶対にいい!」と紹介をした。
  
  いろいろエントリーがあったようだ。そして検討の結果、この日の午後、張さんがカンフを教えているお教室の合間に打ち合わせとなった。
  「張さーん、ご無沙汰してまーす」と言うと相変わらず、爽やかにニッコリ微笑む張さん。彼ご自身も舞台監督もつとめる方だから、舞台の構成・演出については早い早い。みるみるうちに「こうしたら~」「ああしたら~」というイメージが溢れてきた。
  「で・・・誰が織姫なの?」としげ美ちゃんに聞いてみた。「やだぁ!私に決まっているでしょ!」といい、みんなでおなかを抱えて大笑いした。
  7月7日の素晴らしきコンサートのために頑張ろう!成功を祈って乾杯!!


吉岡しげ美オフィシャルサイトはこちら
京劇俳優・張紹成さん

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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