ch06.音楽: 2011年11月アーカイブ
ch06.音楽 : 心にしみて・・・「ななにんかい」 |
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"格差社会の中で弱者に追い込まれている心身障害者、高齢者、非正規労働の若者たちへ向けて、明るい 笑顔のもとで助け合って生きよう"というメッセージを「朗読と語り」という文化で送ることを目的としている『ななにんかい-東京公演-』が杉並公会堂で行われた。
この七人とは舞台、テレビと大活躍の女優・竹下景子さん、俳優座の重鎮・岩崎加根子さん、日本初の女性真打ち・古今亭菊千代さん、いつも元気印の吉武輝子さん、歌手のクミコ、高田敏江さん、そして総合司会は深野弘子さん。笑いと涙。そして笑い・・・人間にやさしい社会を次世代へとは?心にしみる朗読、落語、歌、そして何よりも入院中も必死にレッスンをしたという吉武輝子さんの優しいベル演奏がまた心にしみた。
ch06.音楽 : 感謝と鎮魂 |
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2000年から毎年恒例となった神楽坂女声合唱団の「チャリティーディナーショー」。スケジュール表を確認する。12月14日の本番まであと数回のレッスンとなった。もう、こうなるととにかく集中力しかない。与えられた時間は決まっているから、とにかく集中力なのだ。
そして今回は東日本大震災への復興祈願も含めて歌う。且つ、夏に一人の大切な団員を病気で失った。発足当時からのメンバーである。元気という言葉しか見つからなかった人であった。しかし突然の別れがあった。だからこそ今年のディナーショーは彼女への感謝の気持ちと鎮魂もある。
何もかもが"あって当たり前"と思いがちな人間ではあるが、失った時の喪失感。その気持ちが癒える時がいつなのか?己でもわからない。しかし、その"当たり前"のようにくる日々そして時間を愛おしむように大切に生きるということ、瀬戸内寂聴先生流に言えば「生き抜く」ということなのであろう・・・そう思う。
ch06.音楽 : 演奏もまた人なりか |
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11月末に朗読発表会があり、そこで川端康成の作品『人間の足音』を朗読する。演出家の永島直樹先生が「吉田さん、音をね~♪」とだけ指示されるので、それこそ自分の好き勝手?に選ぶ。でもそのあたりプロでもない為、要は自分の感性にあったものを半ば強引に無謀に選んでしまうわけであるが・・・。
ある日、スクリャービンの「炎に向かって」を聴いていた時、ピンときた。まさに「人間の足音」の中で主人公の男がいろいろな足の妄想に憑りつかれるシーンがあるのだが、まさにその時の主人公の気持ちにフィットしてしまったのだ。
「ああ!これね!」と思って、友人のサウンドディレクターをしている相澤関ちゃんに録音を頼んだ。CDが送られてきた。付箋紙に「ホロヴィッツと小山実稚恵さんの演奏を聴き比べてね」とある。何度も何度も聴く。昔から「文は人なり」というけれど、「演奏も人なり」である。聴き終えて「こんなに違うのか!」と驚いた。さてさて、当日はどちらを使うか・・・・