ch02.健康: 2007年8月アーカイブ
ch02.健康 : 飽食そして餓え |
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飽食の時代はまさに日々「食欲」との闘いだ。今、某食品メーカーからダイエット食品のモニター調査の仕事をしているが、モニターの皆さんの日々の食事をみていると本当に感動するほど面白い。とくにダイエットの期間は管理栄養士というプロの指導もついているので、一食一食に神経をつかうからだ。自分流にしていると、日々の食事の献立も、また肌の手入れもいいかげんになるものだ。いつまでも綺麗でいるためには、自然に流されていてはだめだ・・・ということがはっきりと分かる。
それにしても、欧米もだが、日本人も本当にダイエットに励む女性が多い。女性の話題に「ダイエット」というキーワードは欠かせない。これまでにも座談会やインタビューもしてきたが、本当にみんながダイエット博士というほど知識がある。驚くほどだ。というのに、ダイエットの話題は尽きることがない。飽食の時代、国であるからだ。飽食であれば、永遠に人々はダイエットをし続けるだろう。
南アフリカ,カラハリ砂漠の奥地に自生するフーディアという多肉植物がある。これは,カラハリ砂漠の先住民が長い間食用にしたもので長い狩猟期間の餓えをしのぐために食べられたものだが、このフーディアを取り入れたダイエット商品も多々あるようだ。豊富な水分とミネラルが含まれているらしいが
このフーディアに含まれている成分は脳にブドウ糖が入ってきたと錯覚させることで満腹中枢を刺激し,満腹感を感じさせるというもの。つまり脳の視床下部にある神経細胞に働きかけ,食欲を抑制するのだ。その力は,ブドウ糖の1万倍ほどだというから、食欲を感じない期間は長く続くだろう。しかし、狩猟時代もおわり、日本に比べればずっとの質素というか貧しい食事をしているカラハリの人々のレポートを見た時、世界のどうしようもないアンバランスを感じる。何十キロも歩き、やっと見つけたフーディアでしばし、家族の餓えを凌ごうといている。まさか、この成分で食べすぎをストップさせようとしている人々の生活など彼らは想像も出来ないだろう。この地球上の、なくならないアンバランス。