ch11.経済: 2006年4月アーカイブ
ch11.経済 : 子供への金銭教育現場はどこへ? |
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11月に「いざなぎ景気」(1970年7月まで57カ月)を抜く今の好景気は、何と呼べばいいのでしょうなんて言う声が聞こえる。
財務省が26日に発表した地域経済動向など、好景気を裏打ちする経済指標が相次いで示されているが、生活者は「好況感」を果たして実感しているのだろうか?今回の「好況」は、これまでとは質が違うんじゃないか?
理数離れで「最近の経済学部で学ぶ生徒も数学が出来ない!」なんて先生のぼやきも聞き、危惧すら感じるけれど、経済は数字だけでは割り切れない、結構「お化け」の世界なのだ。まさに生活人のマインドが相場を動かしている世界。「好き」とか「気に入らない」とか、そんなシンプルな感情が消費に影響を与えるものだ。
みずほフィナンシャルグループ、みずほ総合研究所と、東京学芸大学が26日、金融教育に関する共同研究を行うと発表。共同研究期間は2008年度までの3年間。小学校低学年からお金の知識を身につけることが健全な育成に極めて重要との認識一致で学校教育や社会生活に役立つ教材の開発に取り組むらしい。
金融教育の範囲は、多重債務や金融犯罪被害からの回避といった社会現象や、将来の人生設計への活用といったキャリア教育だけでなく、社会生活にとって極めて基本的な「約束を守る」という道徳まで多岐にわたるらしい。
そして日銀もまた、同日ホームページに金融に関する一般的な事柄や金融政策、統計など日銀の仕事やお金に関する豆知識をクイズ形式で学べる「Quizで学ぼう!日本銀行」といったコンテンツの提供を始めている。
「お金のことなど子供が口にしてはいけません!」と私は育った。口には出さず、お金の大切さの意味を親は子供たちが成長するにつれて理解できることを愚直に家庭という場で教えてきたのだ。それは、節約の大切さ。本当の贅沢の素晴らしさ。お金は使うことは本当に容易いということなど、当然のことを当然に「家庭」で教えてきた。しかし、今もそんな親たちがいなくなってしまった。欲しいものは「お金」で99.999999・・・・%手に入る。そんな感覚が今や「恥じ」ですらない。口にしてしまう親たち。そしてその親となった人々が育てる子供たち。そしてまた、次の世代に、そんな感覚が伝授されるのだろうか。
大人になって、いや大人になるにつれて、何故あんなに厳しく親が口を酸っぱくして教えてきたのかが分かった。髄゛分と時間がかかったけれど。
やはり、ひとつの時代が終わったのだろう。