ch11.経済: 2008年6月アーカイブ

ch11.経済 : またもや税金が!


   最近もつくづ゜く思うこと二つ。ひとつは人の記憶とは結構、いい加減なものだということ。そして今日で出来ることは今日しないという「先送り~先送り~」という人の体質。


   「絶対に間違いはありません!」と自信を持って言える几帳面な人は別として殆どの人は決して「他人事~」と思ってはいけない。それが年金問題。社会保険庁の年金記録管理。こんな杜撰な仕事をしてきたのか!?とあいた口も塞がらないとはこのこと。
  元になる紙台帳からコンピューターへの入力するときのミスがまた発覚したという。
数を聞いて、気が遠くなる。厚生年金の紙台帳は4億件あってこの割合を当てはめると、記録が合わないのは約560万件にも上るらしい。560件ではない、万件である。以前、「宙に浮いた」約5000万件!という事があったがこれは、基礎年金番号に統合されずの年金記録の事。今回の数字とは違う。

   先般、自分の年金手帳を見ながら、社会保険庁の事務所に行き、自分のデータをチェックしてきた。しかし、分かりにくいシートだ。これじゃ、素人?は分からないでしょ!と思った。その時にシートを見ながらつくづく他人事ではないと思った。日常の仕事だ雑務に追われているとつい忘れてしまう。そんな日々の積み重ねで、チェックを怠ると本来受け取るべき額の年金が支払われていなかったり、将来支払われなかったりする恐れがあるのだ。それも、あくまでも「本人の申し出があれば調べる」という政府の「申請主義」の姿勢。明日にでも時間をとって行ってほしい、そしてチェックしてほしい。


  舛添厚労相が度々語る「2010年1月までにはデータを完璧にする」という約束。これを信じられますか?データを完璧にするための新システムとやらが100億円プラスαかかる。社保庁は、自らのミスでまたも新たな税金を使わざるを得なくなったのだから。

ch11.経済 : 変貌


   先般、日比谷に行った時、目の前に広がる更地に「あっ」と声を失った。日々、バタバタとしているだけで「気がつかなかった」という状態だった。古く趣のあるビルの像が目の前に広がっていった。いろいろな思い出が頭の中に浮かんだ。入り口すぐにあったレトロなレストラン。そしてお世話になった薬局、書店。千代田線に繋がる途中にほっと一息できる憩いのスペースがあり、ここでは本も読めた。仕事の後にマッサージを受けたショップもあったなぁ・・・・しかし、今、目の前にあるのは更地。以前から取り壊しということは知っていたのだが、ふと見る更地の前では私はまるで浦島太郎の気分だった。
   そして東京駅へ出た。南口にある東京中央郵便局、大阪中央郵便局にも高層ビル化計画がある。中央郵便局は郵政建築の基礎を作った吉田鉄郎氏の代表作。何の変哲も無い建物のようであるが昭和初期の建設で、シンプルなモダニズム建築の代表格で私は昔から本当に大好きな建物なのだ。これもまた、2011年度中に現在の局舎の一部を残して約200メートルの高層ビル「JPタワー」(仮称)を建設される。新タワーは地上38階、地下4階建てで米国の建築家、ヘルムート・ヤーン氏が外観デザインを担当する。四面がガラス張りにし、正面に当たる北側壁面には角度のある凹凸を設けて「折り紙」のイメージを再現するらしい。保存を求める声が多かったためにタワーの低層部には、地上五階の現在の局舎の外観部分をほぼ残すらしいのだが・・・・・何か違う。
   且つ、老朽化に伴って移り変わる商業環境の変化にはついていけなかったということでやはり老舗の横浜松坂屋は、10月に閉店すると聞いて妙に淋しくなった。前身の呉服店から140年の歴史がある百貨店だ。人気デュオの「ゆず」が店の前で路上ライブをしていたことでも知られているが。場外馬券場が入居し賃貸収入がある西館は残すものの、進む老朽化で10月26日には営業終了ということだ。老朽化した設備の修復に60億円ほどかかるらしい。しかしそれに見合う売り上げ増は見込めない・・・こうした理由で100年以上の歴史が閉じられる。しようもないことなのだが、ああ!ああ!
   こんな気持ちの時にテレビで沸騰都市アラブ首長国連邦のドバイの変身ビルのニュースを聞いた。イタリア人建築家デビッド・フィッシャー氏が世界初の変身ビルを開発・建設を始めるという。ここもまた凄い。高さ420メートルの80階建てで、2010年に完成予定らしい。柱状の構造物を中央に設置されてその周囲を取り巻くように居住スペースがぐるりと1~3時間で1周するという。「全方位の景色を全部の部屋から楽しめるのは私が建てるビルだけ」とフィッシャー氏の弁。まあ、仰る通りです!そしてドバイの次はモスクワ、ニューヨークにも建設する予定とか・・・・私はこうした天に天にと向かって続々と建設される超高層のビルのを見上げるだけなのだろうか。


ch11.経済 : 庶民のボヤキ

シチガツ.jpg 相変わらずのグルメブームではあるが・・・・・   


  密かに応援している店がある。数年前に家の近所にオープンしたパン屋さん。家族全員で頑張っている店だ。オープン当時は、「いつもありがとうございます!」というお兄さんもイキイキして実にカッコ良かった。しかし、この数ヶ月、何かが変わった・・・・。店全体が元気でない。時々見かけるお兄さんもげっそり痩せて、なんかやつれた感じで、当時の俤がなくなってしまっている。「ありがとうございます」という声にも張りがない。パンにも張りがないというか、当時のはちきれんばかりの美味しさが感じられなくなっている。それに店内の観葉植物まで枯れている・・・・。気がつかないのかしら?これは大変だ・・・。
  パンの横に"商品の値上げ申し訳ありません"などとまで書かれているではないか。


   小麦の国際的価格高騰が止まらず、最近では「米粉」が急速に注目を集めているほど。小麦の何倍のコストがかかると言われていた米粉でさえ、今は米と小麦の価格差が一気に縮まってしまっているのだ。


   たまたま、美術の教科書などでも掲載されているようだが、この世で一番美しい書とよばれている『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』をネットで見ていた。
  七月。この時期はまさに小麦の収穫期の様子が描かれている。小麦は主食のパンになる。だからこそこの収穫量が国民の胃袋を左右した。収穫量の如何は本当に切実な問題だ。
  そして後方にはベリー公の建物が。クラン城か。ベリー公はなんと約17の宮殿、居館、城館を持っていたそうで、暮らしぶりはまさに王様だ。王様だって国民だって、みな小麦の収穫を心の底から待ち望んでいる。
  


   さして、話はまた、あのパン屋さんに戻り・・・・。従来の価格が頭にインプットされているパンの値上げ。何倍になっているわけではないものの、美味しさを失いつつあれば「・・・・ん・・・今日はやめておこう」ということもある。「焼きたてですよ~」というおばさんの声に「じゃあ、それも!」という事もない。
   ああ、なんてことだぁ!一庶民のボヤキは続くわけか・・・・・。


画像は 『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』より

ch11.経済 : 人が「企む」時


   いまや1500万人が登録しているという巨大な交流の場"SNS"。悪質なマルチ販売の加入や詐欺が横行しているという恐るべき実態があると言われている。実は恐さが余り知られていない「裏」がある。
  中でも注目のミクシィーなど紹介者ありの個人情報の入力も本当は恐いものがある。余り具体的には書けないが、昨年はそれに絡む"事件"もあった。まあ、恐るべき!というほどでもないプチ事件ではあるのだが、普通の人の一部が「悪」に変わっていくことが露呈される。それなりの勉強もした。ネット社会とはかかわるものは、ますます目をひからせていないとならないところなのだ。
   しかし、本当に人とは「悪事」を考えるものだという事件が起こった。ニュースを聞いて「あらまあ」とビックリした。埼玉県の自称会社役員が7000兆円のニセ預金残高を示し、引き出す手続き料と称して3億円を騙し取ったという。7000兆円!信じられない金額だが。騙されたのは美術品輸入販売会社の会長。「合併前の銀行が海外投資した利益が7000兆円に膨んで、当時の頭取の口座にある。使えるようにする手続き書類の印紙代を貸してくれれば、報奨金として30億円をつけて返す」・・・・というのが実は嘘。嘘だとわかるだろう?と普通は思うものなのだが・・・
  要は嘘が見破られるか否かだ。しかし、人は欲のかわがつっぱると何もかもが分からなくなってくるのも事実。目の前にゼロが並ぶ「嘘」の通帳をドーンと見せられると「もしかしたら?・・・」と欲のかわがつっぱりはじめ、見破ることが出来なくなるものだ。
  ネット上でも人は嘘をつく。ついている間、それほど悪意はない人もいる。かるーい気持ちで・・・という感じか。プロフィルなんて時々爆笑ものだ。軽いジョークで終わらせるならまだよいが、心の底でじわりじわりと欲望が渦巻くといろいろ企むようになるのだ。ネット上では、みんな何か「お知り合い」の気分で軽く付き合うのでより嘘の感覚がなくなる。事件が起こってからでは遅いのだが・・・・やはり、煮え湯を飲んだりとか深い傷をおわないと人はなかなか分からない生き物なのだろう・・・・。ご注意!ご注意!

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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