ch11.経済: 2007年3月アーカイブ
ch11.経済 : 「今更聞けない」という人は「今更聞かない」ということ |
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今は日常会話で当たり前のように言われているが「今更聞けない・・・」というフレーズ。たとえ知らないのに知ってるふりをしている経験をしている人は多いのではないか。様々な会話の中でも「あーっそうそう」「ふんふん」「分かる分かる」という類は実に多い。「それで、どう思われますが?」と質問すると訝しげな顔をされる。だから「今更聞けない」ことは「今更聞かない」人が多いということなのだ。特に、ある年齢になれば、「今更」度はアップしてしまう。
そんなところで、50歳以上のシニア層672人を対象にした投信のコンサルティング機関のデータから、今後の資産運用の手段に投資信託商品の購入・活用を前向きに考えているシニア層が増大しているということが気にかかる。投信の保有者は継続利用の意向が強く、資産運用商品として投信への満足度が高いことをうかがわせたというものだが。投信を現在、保有していないシニアも、今後利用する可能性がある割合は男女ともに6割近くに達して、シニアの投信への関心が非情に高いことを裏付けたとあり、この調査結果から「シニア層において、今後、ますます投信の市場が拡大していく可能性がある」と判断。
勿論、人生のいろいろなことが終わった シニア層はほかの世代と比べて金融資産の保有が多く、こんなことが背景になっているのだろうが。
しかし、商品自体や商品の説明資料、さらに運用会社の運用技術に対する客観的な評価により分かりやすさを求めているものだ。だからこそ、投信を扱う金融機関はシンプルなデータに惑わされず、よりわかりやすく丁寧な情報提供に努めることが必要といえそうだ。
「今更聞けない・・・」人々に、そのプライドを傷つけない?というより、どんなことでも聞きやすい環境、コミュニケーションに力をいれてほしい。投信の運用会社や商品に対する情報や説明が不足は信頼関係を失墜させる。お金に絡むことは特に一度失った信用は取り戻せない。
ch11.経済 : 働くということ |
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いよいよ4月から就職し、新しく社会人としてスタートする若者たちが輝いてみえる。ニートだフリーターだといって、何かに甘えている連中の姿を見れば、真剣に就職活動をして不採用の通知を何度も受けながらも必死に向かって行く姿は天晴れなのだ。
東京商工会議所が発表した中堅・中小企業の新卒者採用動向調査では、今年4月の採用数が前年より「下回った」企業は前年比5・6ポイント増の36・3%。前年を上回ったという企業は12・4ポイントマイナスの34・0%と大幅減少。好景気を反映して大手企業の採用枠の拡大に反して中小は人材確保に苦労している実態が浮かび上がっている。良い人材が確保出来なければ経営者は頭も痛い。中小が中小から抜けきれない構図だ。
また、グレーゾーン金利撤廃や貸付額の総量規制などで、貸金業者への規制強化を盛り込んだ改正貸金業規制法の成立によって消費者金融事業の抜本的なコスト削減による店舗の統廃合も始まっている。例えば「レイク」も115店舗のうち約6割の73店舗を今年中に閉鎖する。6月までに社員2600人のうち400人ほどの希望退職も募るらしい。国内大手のアコムも100店規模での店舗統廃合計画を明らかにしている。ここでまた多くの人々が流動していく。
2007年問題で、ある程度の退職金を手にした団塊世代の本格的な動きも見えてきた。既に退職した人々も想像以に厳しい現実問題にぶつかって、嘆き、呻く。目の前の壁にぶつかる。弾み?で起業したが、これまで組織にいて、ボールペン一本自分で買ったことのない人間にとっても起業は相当に厳しい試練の連続だ。思い通りの就職も難しい。いよいよこれから!というフレッシュマンよりも過去だ実績だとそんな世界で生きてきたからこそ、順応できなくなってしまう。そんな状況を聞く昭和23年、24年生まれの人々の不安感も聞く。しかし先行き不安だと金も手元において、行動も起こさず、何もかも溜め込んでいては、社会は萎縮してしまう。
ch11.経済 : 世界を駆け巡った株安 |
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中国株の急落をきっかけに海外市場も大幅に値を下げて、世界同時株安の様相。世界を一気に駆け巡るというのはこういうことかと思うほど、昨日の東京株式市場は、全面安の展開となった。日経平均株価の終値は前日比515円80銭安の1万7604円12銭に急落。これは2006年6月以来の下げ幅を記録したことになった。東証株価指数も58・59ポイント安。全銘柄の97%が値を下げた。
「んーっ、約2億の損失ですかねぇ」とネットトレーダーの若者がテレビの取材にこたえている。 朝方から幅広い銘柄で売りが殺到したというが、中には安いうちに買ってしまおうという積極的な投資家もいた。しかし、先行きは決して楽観は出来ずの状況だ。