ch04.カルチャー: 2011年4月アーカイブ
ch04.カルチャー : 素読のすすめ |
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「やはり!トシか!」と思うことがたびたびある。打ち合わせ中に、どうしてもその「人物」の名前が思い出せない。ただ不思議なのは、頭の中にその名前の片鱗があるようなのだ。というのも先般、やはり打ち合わせ中である役所の担当の方の名前が思い出せないのだ。その私の様子を見て、相手の方は「ああ、〇〇さんですかね?」と聞くもので「いえ・・・それは違いますね」というと「そうだ!〇〇さん!」がもう連続で聞いてくる。しかし、その名前の数々が違うことは分かるのだ。その多くの名前の中に思い出したい名前はない。でも、頭の中には、その思い出そうとしている人物の口調だとか、ヘアスタイルだとか、服装の趣味とかはリアルに思い出している。一体、何なのだろう?「すみません・・・後でご連絡しますので」と何とも間抜けな状態となる。何とも困ってしまうことだが。
最近言われていることは日本の伝統的な「素読」に学べ!というもの。明治維新の原動力の1つとも言われている。幼児の頃からせ古今東西の名文を暗唱することで、記憶力・表現力・思考力が鍛えられたからだという。「ああ・・もうダメだ」ではなく60代半ばからでもOKと聞けば驚く。名文の暗唱を始めるとインプットやアウトプットの能力が若者並みに回復するらしい。たとえば、『聖書』『論語』『孫子』などの超古典から、『源氏物語』『平家物語』『徒然草』などの古典、夏目漱石や宮沢賢治、司馬遼太郎や松本清張など近現代の作家の作品まで、バラエティに富む名文を兎に角「素読」するということ。能力は必ずアップするものだと言う・・・しかし、人の名前が果たして思い出せないのは治るのか?