ch04.カルチャー: 2010年4月アーカイブ

   最近、「こりゃ、しようがないな」と密かに思うことが多い。自分も含めてだが、その人々の生きてきた時間は巻き戻しできないからだ。よく考え方とか価値観とか言う言葉で済まされてしまうことも多いのだが、やはりこの世に生まれ、どんな親の元でどんな日々を送ってきたか?・・・こんな事がずーっとずーっと大人になって死ぬまで続くから。人生の途中で、会社など企業の組織の中で揉まれててきた人々、代々の家業を継ぐ為にきた人々・・・いやまだまだいろいろ。どんなこんな、わかっていてもだ、「こりゃ、どうしようもないな」と思うことにぶちあたる。

  さてさて、胎教だ、早期教育だと怖ろしいほど白熱している昨今だが、親とは基本の「き」に戻って、もっとゆったりと子育てしたらどうなの?と思っている。
  桃太郎の鬼退治にお供したのは犬、猿とおばあさん・・・桃太郎や浦島太郎など有名な昔話を子どもたちが知らない傾向にあるという新聞記事を読んで、これまた「しようがないな」と思う。現在、人気のアニメキャラクターが堂々と昔話に登場するとと思っている子どももいるというのは要は一言!親の責任です。というのに「あーだこーだ」とつべこべつべひべ言うな。ズバリ親の責任です。「へぇ?だって、関係ないでしょ」などと言っていられないですよ。今回の調査で桃太郎が鬼退治のときに腰につけた物がパン、ケーキ、シチューという誤答は、重大問題じゃないかな。私だって大好きなキャラクターではあるが、やはり浦島太郎が乗ったのは亀の背中であると一応はわかっていて、ひれからアンパンマンの背中に乗っていってもいい。しかし亀の事も知らずではねぇ・・・毎日毎日毎日・・・そんな積み重ねがその人の心も体も作っていく。親とはそれほどに責任重大なのですね。

ch04.カルチャー : 風のようにきて風のように去れ


   広島大学大学院教授で禅僧でもる町田宗鳳さんが座禅会「風の集い」を行うそうである。 予約は不要で"風のように来て、風のように去って行ってください"というフレーズがまたいい。
  みんなが気楽に集まり、気楽に語らえる場所が風の集いということだ。寝転がっていてもいいとは・・・いいね。聖書では「風」という言葉に、プネウマ(聖霊)という意味があるそうだ。風のようにやってきた素晴らしい仲間と出会い、風のように去って行くなんてね。「風の集いに来て、心も体も軽くなった!元気になった!と言われるのが理想」ということである。

  実施要項は下記の通り。「風の集い」では、SOHO禅を実践。カジュアルな恰好で足を組みやすい柔らかなズボンを履いてきてくださいということだ。

風の集い

【 日時 】5月8日(土)午後2時~

【 会場 】「徳雲院」(東上野4丁目1-4、上野駅から徒歩3分・台東区役所前
   会場はコチラ
【参加費】 一般:1500円、学生1000円

「風の集い」開催日時の再確認はコチラへ


ch04.カルチャー : 桜づくし

  4月11日まで、目黒雅叙園の「東京都指定有形文化財 百段階段」で片岡鶴太郎展が開かれている。桜の季節にまさに桜の展覧会である。晴れやかな宴があった7部屋を99段もの欅の階段廊下が繋いでいる。その趣あるそれぞれ部屋に鶴太郎さんの才能に溢れたのびやかに描かれた桜づくしの空間が広がっている。
  それぞれの部屋の名前は主に装飾を担当した画家の名前がつけられ、との部屋も花、鳥・・・日本の伝統的な美意識が感じられる空間である。
目黒雅叙園 百段階段

32395952.jpg   丁度80年前に、26歳の若さでこの世を去った詩人がいた。今年は没後80年を迎える。亡くなるまで512編もの詩を綴ったといわれるその女性は天才詩人の金子 みすゞだ。

  「ようやく出来あがりましたよ」と高陵社書店の高田社長が『落語絵本 みんな違って  金子 みすゞ最後の一日』を見せてくださった。まさに、出来上がりほやほやの絵本である。これは落語家の三遊亭圓窓さんが矢崎節夫さん原作の『金子 みすゞの生涯』をもとにつくられたもので、情熱的で且つ静かな音色のピアノとのコラボレーションのCDもついている。「初めての絵本づくり」という外村節子さんの切り絵がとっても優しい。

  以前、圓窓さんの公演に伺った時、会場はファンで満席であった。『みんな違って』が始まり、暫くすると会場内からすすり泣く声も聞こえた。その目には涙が光っていた。大正時代末期から昭和時代初期にかけて全身全霊で生きた童謡詩人・金子 みすゞの最後の最後の一日がそこにあった・・・・今宵は下弦の月。月が美しい夜など、是非読んでみたい一冊だ。
高陵社書店

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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