ch04.カルチャー: 2011年8月アーカイブ

ch04.カルチャー : 十七文字の世界

   中学一年の時の国語の時間に少しだけふれた「俳句」に数十年も経ってから、またヨチヨチ歩き状態で始めた。君島芝田先生が「一日に何句ということでなく、一か月に30句作ろうという気持ちで」と仰る。「ハイハイ、一カ月に30句」と思えば、なんと!真面目に一日1句を作ってみるかということになるな。しかし、なかなかうまく作れない。しかし、歳時記をよ~く読むようになってから、日本語の素晴らしさ、文化の深さに改めて感動した。ブツクサあれこれ言っている前に、先ずはなんでも挑戦してみるのもなかなかいいものだ。この暑さの中、よんでみた。ちょいと恥ずかしいのだが・・・

  
公園の噴水の近くの日陰で白い猫が暑さにバテて横たわっている。
あれっ!噴水は節水か?水が出でいないね・・・。
「片陰に骸の如き白き猫」

ぬけ渡る青空に白い雲か゜夏らしい。でも雷鳴がすぎそこに・・・という空模様。あぶない!あぶない!
「炎天や海の彼方に黒い雲」

ぎらぎらと照りつける真夏の昼下がり。一体この暑さはいつまで続くのか?と思っていると、どこからともなくアゲハチョウが優雅にやってきた。
「うたかたの巡る季節や揚羽蝶」

昨夜の雨はすごかったね。雨上がりに蜘蛛の巣がキラキラと輝いている。蜘蛛さん?大丈夫?と思いつつ・・・
「蜘蛛の糸雨粒抱き煌めけり」  


  取材だ原稿締切だとワサワサワサワサしている日々。本当に汗まみれだ。冷静にみれば完全に落ち着きのない洗面器にいれたザリガニ状態。ガサゴソガサゴソ。
  そんな時、ふっと十七文字の世界に入ってみる。まあ、30句!30句と焦らずに落ち着いて、ゆったりとした気持ちで十七文字に表現していくか。

ch04.カルチャー : 音の威力


語りのf話。川端康成の小作品にいろいろサウンドの演出をするので、友人のサウンドディレクターの相澤関さんに相談していたところ、超真面目な彼女は、かなりアバウトな私のイイカラカゲン?のお願いをかなえてくれた。「じゃあ、ちょっと読んでみて」と言われて文章を読んでいく。さすがプロの仕事というべきサウンドが入り込んだ。感情の高まりさえ感じる。単純にすぐ感激して「すごいね~泣きそうになるけど~」と言うと「あはは、読み手は泣いちゃだめだよ!」と笑う。
  たまたま・・・である。中学生の時に初めて読んだ川端康成の作品。しかし短編の中には多分、中学生のころでは理解できなかっただろう、そんな世界が広がっている。「今更」と言わずに触れ合ったチャンスはぞんぶんに触れ合ってみる、大人になったからこそ分かる世界に触れることができる。

gaikan_south_east.gif 「江戸城再建を目指す会」のパーティーに出席。パーティーといっても『江戸城を歩く』の著書でも有名な黒田涼先生の江戸ウオークおさらい講座ということである。いずれは「江戸城再建の会」にしたいと会員一同頑張っているところである。会員のひとり、長谷川進さんがなんと段ボールで作った「江戸城」。この素晴らしさを東京新聞の記事で知った神田明神の宮司から長谷川さんに連絡があったという。「おさめてきましたよ」と長谷川さんは笑顔。えっ!段ボール?という感じであるが、模型制作50年という長谷川さんの手にかかるとそれは完全に「江戸城」再現である。高さ80センチ、幅60センチの精巧な模型である。この情熱が天守閣再建への弾みになるというものだ。2時間のパーティーがあっという間に1時間もオーバーしてしまった! ◆イラストは「江戸城再建を目指す会」 ホームページから


江戸城再建を目指す会

このアーカイブについて

このページには、2011年8月以降に書かれたブログ記事のうちch04.カルチャーカテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブはch04.カルチャー: 2011年7月です。

次のアーカイブはch04.カルチャー: 2011年9月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

プロフィール

ichiko.tv

ichiko.jpg
吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

メール

ご意見・ご感想はコチラまで!

著書紹介

「にっぽんの旨い!を取り寄せる」
食文化研究家・永山久夫さんの全国津々浦々のお取り寄せグルメ100選。「おいしい」の裏側にある生産者の思いにも触れられる一冊。未知の「味」と出会える。
価格1,470円(税込み)

「横浜中華街行列店の秘伝レシピ」
横浜中華街で特に評判の高い厳選29店の味を家庭で再現するためレシピ。秘伝の味を再現するためのコツや工夫を惜しみなく公開。プロの味が家庭で再現できるか?について検証した。
価格1,470円(税込み)

「横浜中華街オフィシャルガイドブック2005-06」
独立して初めて関わった思い出のガイドブック。横浜中華街発展会協同組合の325店全店完全取材! 「食」と「文化」、「歴史」そして華僑・華人の「生活」に触れられるオフィシャルガイドブック。あの燃えるような夏の取材の日々は良かった。
価格950円(税込み)

「和食のいろは」
和食のおいしさを支える基本をあらゆる角度から紹介。プロに教わる目利きのコツから料理研究家直伝の和食レシピ満載。ずっと会いたかった道場六三郎さんをインタビュー。
価格1,470円(税込み)

「マヨネーズってわっはっは」
 親友のかっちゃんこと小林カツ代さんのマヨネーズを使って驚きレシピを紹介。遊び心がいっぱいのレシピや薀蓄も盛りだくさん。
価格1,470円(税込み)

「浅草散歩ガイド」
一カ月に一回は必ず遊びにいく浅草。路地裏は最高。どうしても「浅草のガイドブック」を作りたかった。浅草今昔物語から「食べる」「歩く」「憩う」「買う」浅草が満載だ。
価格1,260円(税込み)

2013年5月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31