社会問題: 2007年3月アーカイブ

社会問題 : 女の役割


人生とは本当に“予想外”のことがおこるものだとつくづく感じる今日この頃。今は頭の中を整理することに専念している。陳腐な言い方だが「人生は一度きり」だから。


  2005年にBMW東京社長からダイエー会長に転身した林文子さんが代表権を持たない副会長に退くという。「一定の役割を終えた」というコトバには重みを感じる。
  就任当初は、小売業の経験がないことから手腕を疑問視され、あれこれと言われたが、女性であり、主婦であるという強みを生かした視点からダイエーのブランドイメージの再構築をした貢献度は高い。昔、人気映画で流行った“事件は現場で起きている!”ではないが、「答えはすべて現場にある」と、数多くの店舗に出向いて、例えばお惣菜を主婦の視点から見直すなどの動きはあっぱれなのだ。
まあ、三洋電機の野中ともよさんが一身上の都合で会長を辞任したものと背景は違うものの、女性が組織のトップでの活躍はまだまだ難しい。

社会問題 : 欲望


  人は時間が経つと忘れてしまいがちだが。
  ライブドア事件で、証券取引法違反の罪に問われた前社長、堀江被告の判決が明日、東京地裁で言い渡される。あの自社株売却の錬金術は果たして粉飾だったのかどうか?主導したのは誰なのてかが注目される。一貫して無罪を主張している堀江被告側。検察側は実刑含みの懲役4年を求刑している。しかし、元取締役の宮内被告たち元幹部4人は堀江被告の公判に検察側証人として出廷して、筆頭株主で最高経営責任者だった堀江被告が粉飾の指示と了承を証言。しかし堀江被告は被告人質問で、宮内被告らの公判証言を全面否定し、弁護側は宮内被告が事件を主導したと強調した。
  要はどちらかが正しく、どちらかが嘘をついている。一時は片腕として、絶対的信頼をしていた人間同士が裁判で闘うなど、本当に一度だけの人生でしたくはない。何もかも原因は「欲望」。


  男女問わずなのだろうが、なかなか輝いてカッコイイ人になるのは難しい。特に、大臣であろうが、何であろうが、「ええっ?」という問題で追求されている男に輝きは微塵も感じられない。特にお金がらみは。日本はこんな人々の手にゆだねられるのかと思うと哀しいものがある。

  さて、水道と冷暖房費が無料であるはずの議員会館に事務所を置いているというのに、2005年に「光熱水費」として507万円を計上していることが発覚。「ナントカ還元水や、暖房とか、そういうものが含まれる」と答弁した松岡農水相。「今、水道水を飲んでいる人はほとんどいない」とも発言した。これじゃ、水道事業者も怒るよ。
  勿論、ここ数年は、浄水器の普及率は上昇。安全な水を求める消費者は増える一方ではあるが、年間500万円を超えるという水は見つからない。
  還元水とは酸化した物質を元に戻す還元作用に由来している。水の電気分解で生じるアルカリイオン水つまり電解還元水のうち、還元作用の大きいとされるもの。以前「胃腸が丈夫になるのよぉ」なんて随分と言ってはいけない効果効能を言われ30万円ほどの生成器を半ば強引に勧められたことが何回もある。
  1本5000円の超高級ミネラルウオーターを1日に3本近く飲めば500万円になるなんて計算している人もいるらしいが、何はともあれ、松岡農水相の事務所で使われていた「年間507万円」という光熱水費はおかしい。多分、 記入ミス?とか何か原因があるのだから、しっかり解明しなくては。


 最近では教師をはじめ、警察官などの不祥事に驚かなくなってしまった。これは確かにおかしな感覚なのだ。私が子どもの頃は、学校の先生の存在はぜったいであった。言葉遣いも「先生がおっしゃいました」など完全に敬語をつかった。警察官にもある種の威厳があったものなのに。
  今朝の山形で起こった警察官の引ったくり事件などは被害者であるご婦人は大変お気の毒なのだが、同僚の警察官に会い、敬礼をしてみたり、引ったくりをした後の行動が余りにマヌケで、何かコントか漫画を読んでいるようだった。
  教師も警察官も人の子とはいうものの、先般、信販大手のジャックスのクレジット会員約15万人分の顧客情報が流出し、一部が詐欺集団に不正使用された事件で、情報流出元となった大日本印刷が元派遣社員による863万7405件、43社分の得意先企業の個人情報を持ち出していたとの発表には本当に驚いた。
  仕事で大日本さんにはよく行ったものだが、あのセキュリティが徹底?していた会社がという感じである。個人による不正流出としては過去最高規模ということだ。個人情報が流出したのは、アメリカンホーム保険、UFJニコスNTTファイナンス、イオン、トヨタ自動車などの得意先だ。 損害賠償の請求を検討する企業も勿論ある。大変なことが起こった。864万人という数の凄さ。多分、想像できない数だ。
  この容疑者は2001年から2006年まで販売促進用のDМを取り扱う電算処理室で情報処理などに携わっていた。ここで「何か」が動いたのだろう。得意先企業の顧客データをCD-Rなどに書き込み、持ち出したわけだ。 詐欺集団に個人情報を売る。金にする。ある期間、コツコツと情報を管理し、そしてさっと売りさばいてしまったのだ。デジタルの世界はいとも容易く、この男の作業を素早く処理してしまったということだ。私は本来、性善説なのだが。実に人が人を理解することは難しい。

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プロフィール

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吉田いち子
東京麹町生まれ。日本女子大学卒業後、サンケイリビング新聞社に勤務。2004年3月独立。
その後フリーランスで単行本取材・執筆。主婦、母親、会社員の慌しい?人生経験を生かした取材が得意テーマ。強みは「人脈」。名刺交換だけでなくまさに「魂」の交換?を理想にした密度の濃い人脈作りを目指している。2005年10月に首都圏在住の40歳以上のミドル層をターゲットとした生活情報誌『ありか』を創刊。2007年5月に、これまでに培ったノウハウを生かし編集企画・出版プロデュースをメーンとする株式会社『吉田事務所』を設立した。2011年春から豊島区の地域紙『豊島の選択』の取材・編集。

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